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13.【俺】裁縫でレベルを上げる

 新たに配下にした二匹の鳥、魔界鳥エルーグル。名前はカッコいいものの正直戦ったところ弱かった。現状、配下の数は凄いがアホほど弱い。そして──俺も雑魚だとステータスを開いて顔を顰める。


 ◆───-- - - -            - - - – --───◆

 サブロ・ブロー LV1 種族魔王

 HP27/30 MP20/20

 ◆───-- - - -            - - - – --───◆


 ここまでまさかの不殺プレイなので当たり前。経験値を得ずにここまで来てしまった。


「オートセーブだし下手したら詰むよなこれ?」


 弱いのもそこでレベルを上げろってことなのだろうが……。かといって仲間にした魔物を狩るのはどうにも気が引ける。普通のゲームなら脳死でやっちゃうけど、だってこのゲームリアルなんだもの。


「んーもっと色んな種類出てきてくれると嬉しいんだがな」


 今のところトレントとエルーグルしか出てきておらず10円ゲーの限界を見た気がする。続いてスキルツリーを確認する。このゲームはスキル制。ポイントを溜めて自由にスキルを選ぶ成長要素があった。


「早く鑑定スキルとか取りたいけど……」


 戦闘、生活、補助の三つに分かれその取得スキルによってジョブが自動で決まるという面白い仕組みだった。


「ちゃんと考えないとだな。なんかMMOみたいだよな」


 ただ、ドカドカと色んなスキルを取りまくって最強無双プレイもやってみたい。最強の配下も揃えたいし、うん楽しい。


「町入ったら今日は終わるかな」


 チラっと時間を見ればいい時間。オフゲーだし急いでもしゃあないだろう。というか小遣いが無くなったのでこいつをしゃぶるように楽しまないと一か月持たない。近くの切り株にカーソルが出たのでポフっと座った。


「暇だな」


 ノリで送り出したがエルーグルがいつ帰ってきてくれるのかわからない。移動して合流が遠くなったら嫌だし、手持ち無沙汰になってしまった。


 《最初の放置が3分を超えました。暇と判断。職人:裁縫を提案します》


「ん?あー職人とかあんのか」


 ってか暇と判断してくるとかどんなシステムだ。改めて開いてみると確かに職人の欄が加わっている。まあ、だったら初めから出しといてよとも思ったが……。


「へー錬金とか防具とか色々自分で作れるんだな。んで今できるのは裁縫か」


 ◆───-- - - -            - - - – --───◆

 職人システム

 材料を使用することでアイテムを作ることができます。成功度合いにより品質 最良~劣悪が変化。上級職人目指して頑張って下さい。職人経験値だけでなく、少量の経験値が獲得できます

 ◆───-- - - -            - - - – --───◆


「おっ待ってる間もレベル上げれるじゃん」


 いや、戦わずにレベル上げるのってどうなんだろうってちょっと思ったが。


「ま……しゃあねえよな。今、できるのが裁縫だけか。何で待ち針持ってんだこの魔王」


 配下ほぼトレントだし、やり出すこと裁縫だし、いよいよカオスである。開くと職人ミニゲームが始まりこれが結構面白い。俺はドハマりし、時を忘れて熱中してしまったのだ。


 ◇◇◇


 テレレーテレレー


 ≪サブローのレベルが2に上昇しました≫≪サブローの職人レベルが5に上昇≫


 上がってしまった。裁縫で記念すべき最初のレベル上げをやってしまった。でも、何だろうこの湧き上がる達成感はと振り返り大量の布製品にふっと乾いた笑みを俺は零す。サブロー、アパレル開けそう。


「来たか」


 羽ばたきが聞こえる。マジでこいつら遅かった。絶対遊んでたに違いない。俺はエモートを押し、腕を広げた。


「見よ、これが我が成果である」


「クワ」


「フルッフゥ」


 せやった。こいつらの鳴き声これだった。喜びを分かち合える人型の配下が欲しい。俺は着陸場と見たか築き上げた布の山に着地した二匹の姿にそう決意した。


 って冗談はさておきと包帯やら布の腕輪などをアイテムボックスに収納した。


 《エルーグル(バワンとバッツ)が町の場所を突き止めました》


 ・案内・待機・索敵・潜入


「よし、案内してくれ」


「クワ」


「フルッフゥ」


 うん、やっぱこの声気が抜ける。

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― 新着の感想 ―
[一言] 鳩、ポッポーじゃない……………ww
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