異世界転移 初日 (千穂視点)
うーん、まずは何しようかしら。魔法の練習とか?だったら炎がいいわ。図書館みたいなのはあるのかしら?
「すみません。魔法書があったりする図書館ってあるのかし……ありますか?」
「図書館?あぁ魔法・魔術館のこと?冒険者ならはいれるはずよ。冒険者ギルドにあるから」
「ありがとうございました!」
あの人貴族とかにあの口調だと不敬罪で死ぬわよ本当に……。まぁ、こないと思うけど。フラグっぽいわね。
よし、ここね。
けっこう広いわね。魔法系の場所は……あそこか。あの本とかいいんじゃないかしら。炎に関する魔法っていう本。
うっ!!意外と高い場所にあるわね。とれるかしら。
「うーん……!!」
とれない……。はぁ脚立とか持ってくるしかないようね。
「えーと、大丈夫かい?」
「ンぐぅ!」
「?どうぞ」
「あ、ありがとうございます……?」
私の感がいっているわ……!この人にはかかわらない方がいいって!!
「僕の名前はドンゴラだ。君は?」
「……ち、あ、いや…………」
「おかあしゃんにしらいひとにはなまえおしえちゃめっ!っていわれたから……」
いける!わたし子供だから作戦ッッ!!
「そうか。でも大丈夫。おじさんのことはもう知っている人だから。ね?」
無理だった。えっと風邪になる魔法あるのかしら。あるなら呪いとかだろうけど…あ、これとかどうかしら。えっとこれはジャスト・アー・コールドという魔法ね。中二病魔法研究者がつけたらしいわ。これ英語にするとただの風邪って意味なんだけど。
【ジャスト・アー・コールド】
「うぐ!」
……勝手に倒れたわ。えっと結構エグい風邪?ちょうど私がしたかったこととぴったりだわ……ん?
風邪ひいてほしいと思った→魔法がわかった→つぶやいた→倒れた=私がやった
あ。
……どうしようかしら。これ。よし、回復魔法を覚えにきたナナキが気付いて治してくれるわよね……!
***
「と、いうわけなのよ。」
「ちょ、ちょっと待って?ドンゴラ?聞いたことがあるような気が……?」
「そうなの?治してくれた?」
ドンゴラって人は風邪をひいているわけ。当然私が治してあげた人も風邪をひいていたってことは……?
千穂が魔法で風邪をひかせた人=私が治した人ってこと!!
「やっぱり治した。ドンゴラって人」
「え、そうなの?まぁよかったわ。」
「恨まれてないといいね……」
「うっ!ま、まぁいいわ…次はリナの番よ!」
「え、俺?俺は……」
読んでいただきありがとうございます!よろしければ評価、ブックマークよろしくお願いいたします!