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ネットで検索↖  作者: ショタ猫
1/1

惨めな人生

「ここは…どこだろうか?」


俺は真っ白な空間にいた。


「俺は…確か、同窓会の帰りに車に轢かれて…」





あ、もしかして死んだ系?



--------

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---

-



俺は黒田憂依クロダユウイ29歳、独身でフリーター。

高校を卒業し就職するも、上司からのパワハラに耐え切れず20歳の時に辞職。

その時のことがいろいろトラウマになり就職できず、約10年フリーターという形で生活している。




ついこの前、中学の同窓会に参加した。

仲が良かった友達は参加していなかったが、ハブられていたわけじゃないしと思い軽い気持ちで。


「おー!憂依じゃねーか!元気にしてたか?」


受付で同級生のヒロタが声をかけてきた。

昔は結構ヤンチャだったのに今じゃ真面目に働いて薬剤師になったらしい。

そんで職場が一緒だった同級生のミズキと結婚。

子供も生まれて、優しいパパさんやってるって風の噂で聞いた。


「久しぶり。昔とイメージ違いすぎて一瞬誰かわからなかったよ」

参加費の六千円を渡す。

「だろー?正直あんときは絶賛反抗期中でさぁ、マジでいろんな人に迷惑かけたわ…

っと…はいこれ、座席表。

スタッフに言えば好きな飲み物もらえるからな!楽しめよ!」



座席に座ってスタッフにビールを頼む。

せっかく六千円も払ったんだし、今夜は飲むぞー!



――――――



二次会に参加せずに帰ることにした。


「うぇっぷ…」

案の定飲みすぎた。

っというか、これはヤケ酒だ。


久しぶりにみんなに会ったはいいが、全く話についていけなかった。

やれ結婚がどうこう子供がどうこうって…。リア充やってんなーチクショウ!!


…俺はというと、さすがにこの歳でフリーターやってんのは引かれるだろうからサラリーマンやってるって嘘をついた。


特に会話が続くわけじゃないから聞き役に徹してたけど、トイレから帰ったら居場所がなくなってしまった。


「なんか惨めだなぁ…」


人生逃げてばっかりだった気がする。

本当は大学行きたかったけど、嫌いな先輩がそこにいるから行くのをやめたし、いざ入った会社では3年持たずに辞めてしまったし。


最近楽しいこともないし、もういっそのこと…


なんて思っていたその時だった。


「―っあっぶない!!!!!!」


―――キキーッドンッ!!



どうやら俺は、道路に飛び出してしまったらしい。


入院費っていくらかかるんだろう…なんて思いながら俺は、目を閉じた。









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