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讃岐坊戒空  作者: 桜桃露雨
5/8

江戸に帰る

 

 やっと、板橋宿が見えて来たぜ。

腐っても僧侶だから、宿賃も食費もいらねぇのが助かるねぇ。

般若湯(冷酒)までは托鉢できねぇからお金(おあし)がいるがな。

今日は田貫家下屋敷の門前の寺に草鞋を脱いでち~とばかし、探りを入れるかな。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 拙僧は空心、危険なことを弟弟子に押し付け安穏としているわけではない。

田貫様のご家中を通じ、情報を集めているのだ。

所詮いいわけに過ぎないと言われれば返す言葉はないがね。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 お江戸良いと~こぉ~♪一度ぉ~はぁ~おいでぇ~♪

酒は旨いし、ねぇちゃんは綺麗ってね…

讃岐出身のはずが、すっかりお江戸に「()()()()()」って感覚になっちまったな。


 田貫の殿様の悪いうわさがねぇのが不思議だねぇ?

むしろ家老の「木常平十郎(きつねへいじゅうろう)輝紀(てるもと)」の悪い噂のほうが多いねぇ?

所謂(いわゆる)、悪家老の専横ってやつかねぇ?


詳しく調べてみると田貫の殿様の言い分じゃ委農借り(いのうがり)だって?

年貢を幕府に差し出せって意味じゃぁ同じだが、あくまで借り上げって言ってるようだな?

「稲生狩り」と「委農借り」じゃぁ同じようで結果は大違いだなぁ。


 こりゃあ、悪家老による勝手な悪政のようだ。


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