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桃太郎(現代版)

 昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

 おじいさんは山へ柴刈りに


「その山は、ちゃんとおじいさんのものですか?」


「え? それはわかりませんけど」


「わからないのに勝手に柴刈りなどしては駄目ですよね。ちゃんとお店で買ってください」


 おじいさんは隣の町に柴を買いに、おばあさんは川へ洗濯に


「川で洗濯したら駄目ですよね。排水はどうするんですか?」


「川に捨てるしかないんじゃないですかね」


「汚水を川に流したら駄目ですよ」


 おばあさんは川で汲んだ水で洗濯して、排水はちゃんと下水に流し


「昔の話なのに、下水なんかあるんですか?」


「あるかも知れないじゃないですか」


「川で洗濯するような場所に下水があるのは不自然ですよね?」


「洗濯機?」


「無いものをあるかのように、適当な事を言わないでください。続けて」


 川の水で洗濯して、排水は持って帰ります。

 それから、おばさんが洗濯を終えると川上から大きな桃がどんぶらこ


「どんぶらことは何ですか?」


「桃が流れる音?」


「そんな音、聞いた事ありますか?」


 大きな桃が流れてきました。

 おばあさんが桃を川から持ち帰っ


「勝手に持ち帰ったら駄目ですよね?」


 おばあさんの目の前を大きな桃が通り過ぎていく時、桃から大きな赤ん坊が生まれ


「赤ん坊? 人間の赤ちゃんですか?」


「たぶん」


「桃から人間が産まれる事があるのですか? どこの医学論文に書かれてましたか?」


「でも、そこはお話の――」


「嘘はいけません。桃から生まれるとしたら蛾か何かの幼虫ですよね」


 川を下る桃から大きな蛾の幼虫が生まれました。


 …………。


「続けてください」



 おじいさんが隣町で柴を買った帰りに孤児みなしごが居たので、家で保護する事にしました。

 おばあさんは洗濯物と一緒に排水をちゃんと家に持ち帰ります。


 おじいさんが保護した孤児に、桃太郎という名前を


「柴を買って帰った時に保護したのに、桃は何か関係ありますか?」


「さっき洗濯の時に――」


「それはおばあさんですよね。おじいさんは桃を見てません」


 おばあさんが洗濯の帰り道に孤児を保護します。

 それでその子に、桃太郎という


「だから桃はもう関係ないじゃないですか。さっき川を流れて行っただけでしょう?」


 おじいさんの帰り道に保護したので柴太郎という名前を


「なんで男の子にしたがるんでしょうか? 女の子だって活躍したいですよね」


 柴乃しのという名前を付けました。


 柴乃はすくすくと育ち、大きくなったある日、おじいさんとおばあさんに、鬼ヶ島に鬼退治に行くと


「待ってください。話の展開が早すぎるのと、孤児だった女の子を鬼と戦わせるつもりですか?」


「でも、そうしないと――」


「間違いは、訂正してください」


 柴乃は鬼ヶ島に行きます。


「目的は?」


「観光です」


「続けて」


 柴乃はおじいさんとおばあさんに、鬼ヶ島に観光に行きたいと言いました。

 するとおばあさんはお弁当にきび団子を


「可哀想じゃありませんか? ちゃんとしたお弁当を持たせてあげてください」


「きび団子美味しいですよ」


「おやつですよね?」


 おばあさんはお弁当におにぎり、卵焼き


「おにぎりの具は? 卵焼きは甘いですか?」


 梅のおにぎりと


「10代女子に人気の具は鮭ですよ?」


 鮭のおにぎりと、甘い卵焼き、唐揚げ


「年頃の女の子に油ものは駄目ですよ」


 焼き魚


「おにぎりの具と被りますよ。もっと真剣に考えてください」


 きんぴらごぼう


「女の子っぽくないですよ。もっとキラキラしたかわいいお弁当を作ってあげないと」


「でも作るのはおばあさんですよ」


「学校でいじめられても良いんですか?」


「お弁当にきんぴらごぼう持ってくくらいでいじめられるような学校なんか、辞めちまえ!」


「口が悪いです。ちゃんとお話を続けてください」


 …………。

 鳥のささみのサラダと


「サラダなんてあるんですか? 昔の話ですよね?」


「卵焼きの砂糖は良いのかよ!」


「砂糖なんて使う料理、おじいさんとおばあさんは貴族か何かですか?」


 おじいさんとおばあさんは貴族でした。だからサラダもあります。


「貴族が自分で隣町に柴を買いに行ったり、洗濯するのはおかしいですよね? 召使いは居ないんですか?」


 おじいさんとおばあさんは召使いの居ない貴族です。


「召使いも雇えない程に貧乏な貴族が、砂糖なんて使えるんですか?」


 砂糖をたっぷり使った卵焼きと、新鮮な野菜を使ったサラダの為に、普段は召使いを雇っていません。必要な時だけ雇います。


「なら、せめて町に柴を買いに行く時くらいは召使いにさせてください」


 臨時雇いの召使いが保護した柴乃が大きくなって、鬼ヶ島に遊びに行きたいというので、鮭のおにぎりと、甘い卵焼きと、ささみサラダと、アスパラの肉巻き、カニかま、プチトマトと、おやつにきび団子を持たせてくれました。


「おやつはタピオカドリンクにしておきませんか?」


「でもきび団子は――」


「年頃の女の子ですよ?」


「タピオカは劣化が早いからお弁当に向かないですよ。それにタピオカだってもう――」


「きび団子なんか好んで食べる女の子、見た事ありますか?」


「きび団子“なんか”とは何ですか。失礼な!」


「見た事あるかと聞いてるんです」


「岡山とか行けば」


「それは地元だし観光地だからですよね。全国的にそうですか?」


「私は見た事無いですが、柴乃ちゃんの好物はきび団子なんです」


「勝手に変な後付け設定を加えないで。柴乃ちゃんは年頃の女の子だからタピオカが好きです。続けて」


 おやつにタピオカドリンクを持って、鬼ヶ島に観光に行きました。

 途中、一匹の犬が柴乃ちゃんに近寄って来て、柴乃ちゃん柴乃ちゃん、タピオカお一つ下さいな


「待って待って、犬が喋ってるんですか? それに何で初対面の柴乃ちゃんの名前知ってるの?」


 犬が近寄って来たので、柴乃はタピオカをあげました。


「野良犬に餌をやるんですか?」


「責任持って飼います」


 犬を餌付けした柴乃は、鬼ヶ島に


「野良犬だったのに首輪も着けず、ワクチンも打たせないのですか?」


 柴乃は小さい頃から犬を飼ってました。今日は一緒に鬼ヶ島までお散歩です。

 それと猿と雉も飼ってました。


「猿や雉の飼育には許可が必要です」


「おじいさんは貴族ですし、雉撃ちのプロでもあります。柴乃ちゃんもおじいさん譲りです」


「柴乃ちゃんは高レベルのテイム能力を持っているのですね」


 それで鬼ヶ島に着くと


「犬、猿、雉の名前は?」


「名前?」


「小さい頃から飼っているのに名前が無いなんて不自然ですよね?」


 柴乃は、ポチ


「犬の名前がポチは無いでしょう」


 …………。


 柴乃は、犬のタマ、猿のポチ、雉のケンタと一緒に鬼ヶ島に行きました。


「待ってください、鬼ヶ島というんですから島ですよね。どうやって行ったんでしょうか」


 柴乃たちが鬼ヶ島大橋を渡って鬼ヶ島に着くと、鬼たちが歓迎してくれます。

 柴乃は鬼ヶ島の絶景を見て回り


「絶景って、もうちょっと具体的に」


 鬼ヶ島は紫色の空が幻想的です。

 真っ赤な彼岸花が一面に生えた花畑が鬼ヶ島の名所でした。

 柴乃たちは花畑を見下ろす公園でお弁当を広げて、ゆったりとした時間を過ごしました。

 大好きな鮭のおにぎりや甘い卵焼きを食べて、柴乃は幸せです。


 タピオカドリンクも飲み終わり


「待ってください、タピオカは結構カロリーあります。食後にタピオカは太りますよ」


 お弁当は食べますがタピオカドリンクは持って帰ります。

 帰り道にゆっくり飲みながら


「食べ歩きは行儀が悪いですよ」


 家に帰った柴乃たちは、タピオカドリンクを飲みました。

 めでたしめでたし。



「いまいち要領を得ないので、最初から、話してください」



 昔々、貴族のおじいさんとおばあさんが居ました。

 おじいさんは召使いに命じて隣町に柴を買い付けに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。


 おばあさんが洗濯を終えると、川上から川下へ、流れる桃から蛾の幼虫が産まれました。

 おばあさんは洗濯排水をちゃんと家に持ち帰り、おじいさんと一緒に召使いを待ちます。


 おじいさんに命じられた召使いは、柴を買った帰りに孤児を見つけ、保護しました。

 柴を買った帰りだったので、その子はおじいさんとおばあさんに柴乃しのと名付けられました。


 柴乃は小さい頃から犬のタマ、猿のポチ、雉のケンタを飼い馴らして、優秀なテイマーに育ちます。


 柴乃が年頃になると、鬼ヶ島に観光しに行きたいというので、お弁当に鮭のおにぎり、甘い卵焼き、ささみサラダ、アスパラの肉巻き、カニかま、プチトマトと、おやつにタピオカドリンクを持たせてくれました。

 鬼ヶ島まで鬼ヶ島大橋を渡って、タマ、ポチ、ケンタを連れて歩いて行きます。


 紫色の空と彼岸花が綺麗な公園でお弁当を食べてゆっくりしてから、柴乃たちは家に帰り、おやつのタピオカドリンクを飲みました。

 めでたしめでたし。



「ところで、このお話の題名は『桃太郎』ですが、柴乃ちゃんと何か関係ありますか?」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

以下


犬なのにタマって名前には突っ込まないんですね。

あと、卵焼きに砂糖いれるのはデフォなんですね。だし巻きじゃないんですね。


という感想があったので修正した改訂版(比較のため、あえて初版を残しています)

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

 おじいさんは山へ柴刈りに


「その山は、ちゃんとおじいさんのものですか?」


「え? それはわかりませんけど」


「わからないのに勝手に柴刈りなどしては駄目ですよね。ちゃんとお店で買ってください」


 おじいさんは隣の町に柴を買いに、おばあさんは川へ洗濯に


「川で洗濯したら駄目ですよね。排水はどうするんですか?」


「川に捨てるしかないんじゃないですかね」


「汚水を川に流したら駄目ですよ」


 おばあさんは川で汲んだ水で洗濯して、排水はちゃんと下水に流し


「昔の話なのに、下水なんかあるんですか?」


「あるかも知れないじゃないですか」


「川で洗濯するような場所に下水があるのは不自然ですよね?」


「洗濯機?」


「無いものをあるかのように、適当な事を言わないでください。続けて」


 川の水で洗濯して、排水は持って帰ります。

 それから、おばさんが洗濯を終えると川上から大きな桃がどんぶらこ


「どんぶらことは何ですか?」


「桃が流れる音?」


「そんな音、聞いた事ありますか?」


 大きな桃が流れてきました。

 おばあさんが桃を川から持ち帰っ


「勝手に持ち帰ったら駄目ですよね?」


 おばあさんの目の前を大きな桃が通り過ぎていく時、桃から大きな赤ん坊が生まれ


「赤ん坊? 人間の赤ちゃんですか?」


「たぶん」


「桃から人間が産まれる事があるのですか? どこの医学論文に書かれてましたか?」


「でも、そこはお話の――」


「嘘はいけません。桃から生まれるとしたら蛾か何かの幼虫ですよね」


 川を下る桃から大きな蛾の幼虫が生まれました。


 …………。


「続けてください」



 おじいさんが隣町で柴を買った帰りに孤児みなしごが居たので、家で保護する事にしました。

 おばあさんは洗濯物と一緒に排水をちゃんと家に持ち帰ります。


 おじいさんが保護した孤児に、桃太郎という名前を


「柴を買って帰った時に保護したのに、桃は何か関係ありますか?」


「さっき洗濯の時に――」


「それはおばあさんですよね。おじいさんは桃を見てません」


 おばあさんが洗濯の帰り道に孤児を保護します。

 それでその子に、桃太郎という


「だから桃はもう関係ないじゃないですか。さっき川を流れて行っただけでしょう?」


 おじいさんの帰り道に保護したので柴太郎という名前を


「なんで男の子にしたがるんでしょうか? 女の子だって活躍したいですよね」


 柴乃しのという名前を付けました。


 柴乃はすくすくと育ち、大きくなったある日、おじいさんとおばあさんに、鬼ヶ島に鬼退治に行くと


「待ってください。話の展開が早すぎるのと、孤児だった女の子を鬼と戦わせるつもりですか?」


「でも、そうしないと――」


「間違いは、訂正してください」


 柴乃は鬼ヶ島に行きます。


「目的は?」


「観光です」


「続けて」


 柴乃はおじいさんとおばあさんに、鬼ヶ島に観光に行きたいと言いました。

 するとおばあさんはお弁当にきび団子を


「可哀想じゃありませんか? ちゃんとしたお弁当を持たせてあげてください」


「きび団子美味しいですよ」


「おやつですよね?」


 おばあさんはお弁当におにぎり、卵焼き


「おにぎりの具は? 卵焼きは甘いですか?」


 梅のおにぎりと


「10代女子に人気の具は鮭ですよ?」


 鮭のおにぎりと、甘い卵焼き、唐揚げ


「年頃の女の子に油ものは駄目ですよ。あと甘くないだし巻き卵も人気です」


 焼き魚


「おにぎりの具と被りますよ。もっと真剣に考えてください」


 きんぴらごぼう


「女の子っぽくないですよ。もっとキラキラしたかわいいお弁当を作ってあげないと」


「でも作るのはおばあさんですよ」


「学校でいじめられても良いんですか?」


「お弁当にきんぴらごぼう持ってくくらいでいじめられるような学校なんか、辞めちまえ!」


「口が悪いです。ちゃんとお話を続けてください」


 …………。

 鳥のささみのサラダと


「サラダなんてあるんですか? 昔の話ですよね?」


「卵焼きの砂糖は良いのかよ!」


「砂糖なんて使う料理、おじいさんとおばあさんは貴族か何かですか?」


 おじいさんとおばあさんは貴族でした。だからサラダもあります。


「貴族が自分で隣町に柴を買いに行ったり、洗濯するのはおかしいですよね? 召使いは居ないんですか?」


 おじいさんとおばあさんは召使いの居ない貴族です。


「召使いも雇えない程に貧乏な貴族が、砂糖なんて使えるんですか?」


 砂糖をたっぷり使った卵焼きと、新鮮な野菜を使ったサラダの為に、普段は召使いを雇っていません。必要な時だけ雇います。


「なら、せめて町に柴を買いに行く時くらいは召使いにさせてください」


 臨時雇いの召使いが保護した柴乃が大きくなって、鬼ヶ島に遊びに行きたいというので、鮭のおにぎりと、甘い卵焼きと、だし巻き卵、ささみサラダと、アスパラの肉巻き、カニかま、プチトマトと、おやつにきび団子を持たせてくれました。


「おやつはタピオカドリンクにしておきませんか?」


「でもきび団子は――」


「年頃の女の子ですよ?」


「タピオカは劣化が早いからお弁当に向かないですよ。それにタピオカだってもう――」


「きび団子なんか好んで食べる女の子、見た事ありますか?」


「きび団子“なんか”とは何ですか。失礼な!」


「見た事あるかと聞いてるんです」


「岡山とか行けば」


「それは地元だし観光地だからですよね。全国的にそうですか?」


「私は見た事無いですが、柴乃ちゃんの好物はきび団子なんです」


「勝手に変な後付け設定を加えないで。柴乃ちゃんは年頃の女の子だからタピオカが好きです。続けて」


 おやつにタピオカドリンクを持って、鬼ヶ島に観光に行きました。

 途中、一匹の犬が柴乃ちゃんに近寄って来て、柴乃ちゃん柴乃ちゃん、タピオカお一つ下さいな


「待って待って、犬が喋ってるんですか? それに何で初対面の柴乃ちゃんの名前知ってるの?」


 犬が近寄って来たので、柴乃はタピオカをあげました。


「野良犬に餌をやるんですか?」


「責任持って飼います」


 犬を餌付けした柴乃は、鬼ヶ島に


「野良犬だったのに首輪も着けず、ワクチンも打たせないのですか?」


 柴乃は小さい頃から犬を飼ってました。今日は一緒に鬼ヶ島までお散歩です。

 それと猿と雉も飼ってました。


「猿や雉の飼育には許可が必要です」


「おじいさんは貴族ですし、雉撃ちのプロでもあります。柴乃ちゃんもおじいさん譲りです」


「柴乃ちゃんは高レベルのテイム能力を持っているのですね」


 それで鬼ヶ島に着くと


「犬、猿、雉の名前は?」


「名前?」


「小さい頃から飼っているのに名前が無いなんて不自然ですよね?」


 柴乃は、ポチ


「犬の名前がポチは無いでしょう」


 …………。


 柴乃は、犬のタマ


「犬の名前がタマはおかしいですよね?」


 犬のコタロウ、猿のポチ


「何でポチが猿の名前になるんですか? ポチから離れてください」


 犬のコタロウ、猿のジョージ、雉のケンタと一緒に鬼ヶ島に行きました。


「待ってください、鬼ヶ島というんですから島ですよね。どうやって行ったんでしょうか」


 柴乃たちが鬼ヶ島大橋を渡って鬼ヶ島に着くと、鬼たちが歓迎してくれます。

 柴乃は鬼ヶ島の絶景を見て回り


「絶景って、もうちょっと具体的に」


 鬼ヶ島は紫色の空が幻想的です。

 真っ赤な彼岸花が一面に生えた花畑が鬼ヶ島の名所でした。

 柴乃たちは花畑を見下ろす公園でお弁当を広げて、ゆったりとした時間を過ごしました。

 大好きな鮭のおにぎりや甘い卵焼きを食べて、柴乃は幸せです。


 タピオカドリンクも飲み終わり


「待ってください、タピオカは結構カロリーあります。食後にタピオカは太りますよ」


 お弁当は食べますがタピオカドリンクは持って帰ります。

 帰り道にゆっくり飲みながら


「食べ歩きは行儀が悪いですよ」


 家に帰った柴乃たちは、タピオカドリンクを飲みました。

 めでたしめでたし。



「いまいち要領を得ないので、最初から、話してください」



 昔々、貴族のおじいさんとおばあさんが居ました。

 おじいさんは召使いに命じて隣町に柴を買い付けに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。


 おばあさんが洗濯を終えると、川上から川下へ、流れる桃から蛾の幼虫が産まれました。

 おばあさんは洗濯排水をちゃんと家に持ち帰り、おじいさんと一緒に召使いを待ちます。


 おじいさんに命じられた召使いは、柴を買った帰りに孤児を見つけ、保護しました。

 柴を買った帰りだったので、その子はおじいさんとおばあさんに柴乃しのと名付けられました。


 柴乃は小さい頃から犬のコタロウ、猿のジョージ、雉のケンタを飼い馴らして、優秀なテイマーに育ちます。


 柴乃が年頃になると、鬼ヶ島に観光しに行きたいというので、お弁当に鮭のおにぎり、甘い卵焼き、だし巻き卵、ささみサラダ、アスパラの肉巻き、カニかま、プチトマトと、おやつにタピオカドリンクを持たせてくれました。

 鬼ヶ島まで鬼ヶ島大橋を渡って、コタロウ、ジョージ、ケンタを連れて歩いて行きます。


 紫色の空と彼岸花が綺麗な公園でお弁当を食べてゆっくりしてから、柴乃たちは家に帰り、おやつのタピオカドリンクを飲みました。

 めでたしめでたし。



「ところで、このお話の題名は『桃太郎』ですが、柴乃ちゃんと何か関係ありますか?」

感想欄でも「ここおかしいですよね?」という声があれば、修正に応じます。

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[気になる点] 犬なのにタマって名前には突っ込まないんですね。 あと、卵焼きに砂糖いれるのはデフォなんですね。だし巻きじゃないんですね。
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