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死神と呼ばれた暗殺者

ネルは笑えなくなったと言いましたが、戦う時に歪んだ笑みを見せることはあります!

戦う描写が難しく、拙くてすみません!

今回の話も楽しんでくれると嬉しいです!

無数の足跡が地を鳴らす。


「やっと見えてきた!あの村の砦だ!」


その一人の男の声に無数の声が反応する。

「やっとか、一体何日歩いたんだ?」

「はぁー、あの砦を奪えばいいのか?」

「たが、たかだか村人しかいない場所にこの人数は多すぎないか?」

「確かになぁ。でも、あの砦はとても重要らしいからな。」

「いきなりの奇襲なんて可哀想だなぁ。あの村に住む奴ら。」


そんな騒がしい兵たちを一喝する、野太い声が辺りに響いた。


「おい、お前ら。目的地が近づいて来たからって気を抜くんじゃねぇぞ!」


恐らく隊長であろう男がそういうとピタッと静寂が戻った。



そうして、もうすぐで森を抜けるといった所で、異変は起こった。


「隊長!バルトの奴が居ません!」


その声に隊長と呼ばれた男は億劫そうに振り返った。

「なんだ、しょんべんにでも行ったんじゃ無いのか?」

その言葉に、声をかけた男は首を横に振って否定した。


「ついさっきまで、あいつと喋っていたんです。なのに突然いなくなるなんておかしい!」


その必死な声に隊長は舌打ちすると言った。

「おい!お前ら、バルトのやつを探して……」

そうを言おうとした隊長は大きく目を見開いた。


隊長の目の前では、次々と何者かに首を掻き切られ死んでいく部下達の姿が。


「おい、なんだ!」

「誰だ!」


鋭い誰何が飛ぶが、誰も何も答えない。


生き残った兵達は剣を抜き、臨戦態勢を取る。

その合間を黒い影が駆け抜ける。

そして上がる血飛沫に悲鳴。


隊長は脂汗をかきながら、死を間近に感じていた。

「そこにいるのは、誰だ!」

声が震える。


そして、まるでその声に応えるかの様に木の影から現れたのは、黒蝶を模した仮面を被った、長い銀の髪を持つ青年。

その青年は嗤うと言った。


「絶望を味わって、死ね。」









ネルは疾く駆けながら、両手に握った短刀を相手の急所に向けて振るう。

上がる血飛沫に肉塊となる人間。


ネルと己の格の違いに気付いたのか、残った兵達が怯え、後ずさる。


そんな中を隊長の声が響く。


「大丈夫だ!俺たちには数の利がある!一斉に襲いかかれ!」


その言葉に戦う気力を取り戻したのか、じりじりとネルに近づいてくる兵隊達。

その様子をネルは嘲笑った。


暗殺には一瞬の隙さえあれば良い。


ネルは懐から一輪の薔薇を取り出すと空中に高く放った。

それに目を奪われた一瞬


振るわれるネルの刃に倒れる兵達。

そして、崩れた陣形に追い討ちをかける様に行われるネルの蹂躙。


血が飛び散りネルの美しい銀髪を赤に染める。

そしてネルは刃を振り、殺し続けた。







「やっと、お前だけになった。」


その言葉に隊長は悲鳴を上げた。

隊長は尻餅をつき少しでもネルから距離を取ろうとする。

「お、お前は一体誰だ!」


その言葉をネルは無視した。


そしてネルは隊長の襟を掴むと無理やり引き上げた。

「お前らの黒幕は誰だ。……誰の指示でこの村を襲いに来た。」

その問いに隊長は震えながら言う。

「し、知らない……俺は、ただ上からの命令だと……」

その言葉を聞いたネルはため息を吐いた。


「ならば、お前に用はない。死ね。」


「待っ……」

肉を切り裂く音と飛び散る血。


百人以上を一人で殺しきったネル。


ネルの体はやはり非常に高い暗殺技術を持っている。

そして、やはり人を殺しても何とも思わない。

それが一方的な虐殺であっても、何も。


ネルはその時、隊長が首から掛けていた記録水晶を見つけた。


破壊しようかとも考えたが、敢えて残して置くことにした。


ネルはその記録水晶に仮面を付けた顔を近付けると言った。


「お前ら、絶対に私が殺してやる。」

ルネとマユを傷つける者は許さない。

必ず殺す。


そうしてネルは返り血を垂らしながら、身を清める事が出来る場所を探した。


黒幕とは一体……

次回の投稿も読んでくれると嬉しいです!

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