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あたし、転生したら巨乳になるんだ~そして気付けば異世界無双~  作者: ナ月
第一章【転生・友情・おっぱい】
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第6話【友情か、Cカップか】


「なぜ、助けなかった」


 あたしは執事へと歩み寄り、問いかけた。

 情けなくも地面に膝をつき、手を伸ばそうとしていますが届きませんよ、というアプローチをしていた執事。

 彼はあたしの方へ振り返ると、さらりと何事もなかったかのように立ち上がった。


「それが、当家のためだから、でございます」

「なんだよ、家って。そんなんが理由になるのかよ」

「あの子は…まがい物なのです」


 ワケが分からない。

 部外者に話せる内容ではないということか?

 あの子は、ジェシカは、あたしにおっぱいをくれた超恩人なんだぞ。


「…あんたさ。あの子の執事やってんだよね」

「ええ、あの子のおしめを変える頃から、付き従っております」

「それでなんの情もないのかよ」

「…ええ。ありませんとも」


 そう言って、彼はどこか遠い目をした。

 ふざけんな。


「あの子には、助けにいくだけの価値もないってか」

「…さようでございます」


 まるで、何を言われても動じないと言わんばかりだ。

 執事は銅像か何かのように、ピシリと硬い。


 いいだろう。

 言ってやんよ。

 言っても無駄だとは思うが、伝えずにはいられない。


「おい、ジジイ。

自分に価値はないと思い込んだ女性が、どれだけ惨めな思いをすることになるか。

考えたことはあるのか」


「―――ッ!」


 それだけ言うと、あたしは背を向けて、歩き始めた。


 ハッキリ言おう。

 初めて来た町で、さらわれた人間を探し出すことなど()()()()()()()不可能だ。


 そう、()()()には。


 きゅっ、とあたしは自分のCカップを掴む。

 くぅ、くそぅ、くそぅ。


 おっぱいからサフを感じる。

 サフがささやくところによれば、人を探す魔法も使えるそうだ。

 しかし魔法を使ったら、せっかく育ったおっぱいがしぼんでしまう。


 友情か、おっぱいか。

 究極の二択が、あたしの脳内で繰り広げられていた。

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