・プロローグ
・プロローグ
あたしの名前は「冬子」
冬生まれのあたしらしいペンネーム
神奈川県の田舎のほうで育ったあたしは、
ごく平凡な生活を送っている
そんな、高校生の時分
あたしは、貧乳が原因で、死亡した
幼稚園の頃ね
いつもポニーテールの女の子がいたの
その子は髪の毛を全部一本にまとめてるから
あたしはこう思ったのさ
「あ、前髪ってない人もいるんだ」と
その子が髪を下ろしたときはびっくりしたよ
前髪は誰にでもあるものなんだって、初めて知ったから
そんな感じでさ
話はおっぱいに戻るんだけど
「おっぱいって、ない人もいるんだよね……?」
あたしはそう思っていた
マジで
いや、ウチのパパンはデブだから、おっぱいあるのよ
ママンも立派なDカップがあるのよ
だから女の人でもおっぱいないタイプの人もいるって
そう信じていたんだよ
でも、そう、知ったのは高校生のとき
「女の人はみんなおっぱいがある」という事実に
あたしは凄まじい衝撃を覚えた
と同時に絶望した
世の中の男性はおっぱいを求めて現世を徘徊していることに
して、おっぱいのない女がどれだけ価値が下がるかということに
あたしはそんなことを気にすることなく青春を謳歌していて
凄まじく恥ずかしくなった
凄まじくショックを覚えて、後悔した
どれだけショックだったかというとね
その日の夜、心不全でショック死した