1/2
ーー夢ーー
ーーー頭に鍛造の音がする。
「オマエが打ってるモノはエモノじゃねえ。魔法だ。」
ーーー鍛治師はエモノに命を吹き込む。
「オマエのエモノには魂がねえ。空っぽの、エモノの形をした何かだ。」
ーーー魂を打つ音がする。
「それでもオマエがやりてえなら、極めたいと思うならーーー諦めるな。道は違うが行くところまで行け。その先に見えるものは偽物なんかじゃねえはずだ。」
「俺もまだ、道の途中なんでな。答えなんざ知らねえ。ましてや他のやつに道を示すような適当な事は出来ねえ。だがーーー」
ーーー俺の心臓が、高鳴る。
「バカはバカなりにやればいいんじゃねえか?本物のバカになるために、命を捧げる覚悟でよ。」
ーーー命を吹き込む覚悟はあるか?魔法とは、象る(かたどる)ものじゃない。新たに作るモノなのだと。