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ルームメイトが幽霊で、座敷童。  作者: 巫 夏希
ドイツ・猿の手編
94/212

魂と胎児と融合個体 -肆-


「……流石は日本のカミサマのために育てられたエキスパート……! いいチカラを見せてくれるものだ!!」

「玉城……さん?」


 俺は不思議になって尋ねた。なんとなくこいつが玉城さんじゃない気がしたからだ。


「玉城。あぁ、この身体の元の持ち主のことかな?」


 冷や汗が出た。こいつが言ってるのは恐らく、いや確実に真実だ。ならば……玉城さんは既に死んでいたことになる。


「驚いたか? 本当は正体も明かすことなく、君達には死んでもらおうと思ったが予想外に手こずってね。だから仕方無く“正体を明かして”その場に行こうと思ったわけだよ」

「あんた……なにもんだ?」


 祐希も碧さんも、何も言わなかった。だから俺が尋ねた。

 俺が尋ねるとそいつは小さく笑って――呟いた。


「僕はね、『ソドム・ゴモラ』のツェペリって言うんだ」


 その声は“こんな状況だっていうのに”玩具を与えられた子供のように楽しんでいやがった。快楽殺人をする人間ってのは、ちょうどこんな感じなんだろうか。


「『ソドム・ゴモラ』……だと?」


 しかし。

 その組織の名前は何度も聞き覚えがあるものだった。


「なんだ」ツェペリは小さく溜め息をついた。よっぽど自分の正体をサプライズに感じていたのだろう。「知ってるのか」

「名前と、カミサマと人間を融合させたこと、それにヴォギーニャの存在」

「なんだ、ヴォギーニャが行ってとんぼ返りしてきた組織ってのは神事警察あんたらだったのか。世間ってのはほんとに狭いもんだな」


 呼び捨てにするということは、同僚か部下のどちらかなのだろうか?


「ヴォギーニャは僕の部下だ。それも末端の、ね。ヴォギーニャが情報を仕入れたお陰で僕は今ここにいるわけだ」

「情報?」

「――カミサマになった笛吹き男でんしょうの情報だ」


 それを神事警察から仕入れたということは姉ちゃんたちは前から知っていたことになる。

 まさか……騙していたのだろうか? 俺は祐希に目線を投げ掛けた。


「……そのデータはダミーなんだよ」


 狼狽えた表情を見せて、祐希は呟いた。


「ダミーだった? でも実際に笛吹き男はカミサマになったんじゃ……」

「僕がカミサマになる最後のトリガーを引いたんだよ」


 話し手はツェペリに移る。


「カミサマになるには神卵に接触、融合する必要がある。生憎あの笛吹き男はそれを知らなくてね。神卵に騙して接触させたんだ」


 楽しそうに、楽しそうに言った。

 それが俺には許せなかった。つまり望まずに笛吹き男はカミサマとなったのだ。


「天女の話は? あれも嘘だったのか?」

「僕達のボスは何でも出来る……本物のカミサマなんだよ。ボスに登場してもらって最後のステップをやってもらった、ってだけだけど?」


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