表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ルームメイトが幽霊で、座敷童。  作者: 巫 夏希
最終章・百鬼夜行編
206/212

カミと異形の緊急会議(中編3)


「まぁ、これはあくまでも予想の範疇だったでしょう。タイガノミコトとキガクレノミコトがそうなるのは充分考えられていたことです」


 言ったのはイザナミだ。イザナミの声はどこか凛とした感じがあり、聞いていて心地良いのだ。


「さて、ツクヨミがアマテラスの回収を完了し、現在こちらに向かっているとのことです」


 言ったのはコノハナサクヤヒメだ。コノハナサクヤヒメは非常に美しい存在として知られている。そしてその存在はカミの世界『神界』でも同様の効果を発揮する。

 コノハナサクヤヒメの話は続く。


「アマテラスもスサノオも裏切ってしまいましたが、アマテラスが我らの手に落ちたことを知ればスサノオだって戻ってくることでしょう」

「それもそうだ。そして、そもそもそれを狙っているのだから当然と言ってもいい」


 イザナギはそう言って酒を呑む。


「……日本神話最大でかつ最強の『裏切り者』アマテラスは我々の手に落ちた。もうここから抜け出すことなど不可能と言ってもいいだろう。……さて、果たして人間はその状況からどう動く?」



 ◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇



 タイガノミコトとキガクレノミコトは壁にめり込んでいた。その身体には細かな傷がついている。

 対して百鬼夜行は無傷。状況は完全に最悪だった。

 笑みを浮かべながら百鬼夜行は気を失っているのか動けなくなっているのか解らないが、壁にめり込んでいる二柱へと近付いていく。二柱は身体を動かそうとしても、思うように動かなかった。


「……なぁ、百鬼夜行よ」


 タイガノミコトを完全に破壊しようとしたその時、タイガノミコトは百鬼夜行に向けて、そう言った。


「なんだ、まだ生きていたのか」


 対して百鬼夜行は小さく溜め息を吐く。

 タイガノミコトは言った。


「お前さんが強いのは解った。このままでは私たち二柱じゃ倒すことが出来ず、逆にやられてしまうだろうということも……口惜しいが解った」


 一息。


「だが……せめてここにいるキガクレノミコトだけでも助けてはくれないか」

「まさか貴様からそんな提案をされるとはな。長く妖怪はしておくものだ」


 タイガノミコトの提案を、百鬼夜行は鼻で笑った。

 だが、それにも気にせずタイガノミコトは話を続ける。


「何もただでとは言わない。日本神話で隠されたカミ……アマテラスよりも強いという史実も、お前たちは知っているだろう。だからなかなかオオヤシマも手を出せなかった。この場所が神聖であり続けた。……それはほかでもない私の力だ」

「つまりあれか」


 百鬼夜行は目を瞑り、力を籠める。


「タイガノミコトの首を渡す代わりに、そこにいるキガクレノミコトを見過ごせ、と」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ