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ルームメイトが幽霊で、座敷童。  作者: 巫 夏希
最終章・百鬼夜行編
204/212

カミと異形の緊急会議(中編1)


 パッケージング。

 その意味は包装或いは包装されたという意味である。百鬼夜行はたくさんの妖怪が連なったもので、それが一つの妖怪となっている――そういう解釈ならばパッケージングも頷けるものであった。

 百鬼夜行の話は続く。


「パッケージングというのは妖怪やカミが普通に友達めいた感じで仲良くしているだのそういう訳ではありません。もっと気難しいルールの上に成り立つ、大変なものです。……そうですね、簡単に説明するならば友情などと下らないものを無視して強制的に結びつけたもの……それがパッケージングです」

「パッケージングとは相当難しいものだな。友情が下らないと吐き捨てるのは少々どうかと思うがな」


 タイガノミコトの言葉に百鬼夜行は高笑いする。

 漸く笑いが収まると、タイガノミコトの方に手をやった。


「いやぁ、済まない。あなた方は日本神話には書かれていない、謂わば隠された存在だ。だから人間のことなど知らないかと思っていたが……いやぁ、失敬失敬」

「私だって巫女ぐらいついている」

「それはタイガノミコト、キガクレノミコトの二柱についているのではなく、出雲大社自身についているのでは?」


 返す言葉も無かった。

 現に巫女――神薙めぐみは出雲大社に在籍する巫女だ。彼女が日本神話に書かれていないカミ二柱を世話しているのはあくまでそのついでと言ってもいいだろう。

 もし彼ら二柱が日本神話で僅かでも語られていれば話は別だったかもしれない。『ついで』ではなく正規の仕事として出来たに違いない。


「カミだって俗世に詳しくなくてはな。やはりやっていけないものがあるよ」

「ふぅむ……。それは私にとって、些か信じ難いものですな」

「そりゃあ妖怪にゃカミの事情など解らんだろうな」


 百鬼夜行は胡座をかいたまま、茶を啜った。まるでそんなことには興味が無いような感じであった。

 タイガノミコトは小さく溜め息を吐き、ちらりとキガクレノミコトの方を見た。

 キガクレノミコトはちょこんと座っており、その姿勢を崩さないままであった。話は聞いているのか時折相槌を打っていることは確認している。


「……さて、問題はここからであったな。百鬼夜行、お前は最近人間に危害を加えているようだな。そういう報告はこちらにも入っているぞ」


 唐突に。

 タイガノミコトは話を切り出した。

 それを聞いた百鬼夜行は一拍おいて、


「……それはそれは。まさかあなたたちにまで警告されるとは思いもよりませんでしたよ。それで?」

「それで、ではない。もう解りきったことだろう、今すぐ、その行為を止めろ」


 タイガノミコトははっきりと、そう言った。


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