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姉狼の秘密 《前編》

ぐるるるる


「姉上…お腹が空いてしまったのだが…」

狼たちは森で話していた。

「ルゥは昼に学校で食べたでしょ!」

「あぁ…あのクソまずい人間か。

だがそれだけでは足りぬのだ!」

ルゥが駄々をこね始めたため姉狼は

渋々獲物を探しに行った。


「まったくもう!あの子ったら」

ブツブツ文句を言いながら姉狼は

険しい崖を軽く登っていった。



「さぁーて、ここら辺に美味しそうな

狼がいたような気がするわ。」


ガサッ


ふいに後ろで物音がしたため

姉狼は楽しそうに後ろへ振り返った。

だが、そこにいたのは大きなヒグマだった。

「え…?ウソ…」

姉狼は驚きと恐怖で地面に

座り込んでしまった。


アオーーーン


姉狼は必死にルゥに助けを呼んだ。

「ルゥっ…!ルゥっ…!」

ヒグマはよだれを垂らしながら

ゆっくり近づいてくる。

「もう…ダメかも…」

そうつぶやいたとき、


グルルルル!


「私の姉上に何をする!!」


という声と共にルゥが走ってきた。

気が緩んだ瞬間、ヒグマが姉狼をつかんだ。

「ルゥ!嫌だ!ルゥ!」

ルゥは思い切り飛び、ヒグマに襲いかかるが

ヒグマは軽くルゥを振り払う。

「くそっ…アレしかないのか…」

ルゥはつぶやいた。

「ルゥ!」

姉狼に涙が溢れる。




「ウルル!!」

ルゥはいきなりそう叫んだ。


すると姉狼の目が赤く光り、

自分をつかんでいたヒグマの手に

噛み付いて、振り払った。


ガルルルル…


地面におりた姉狼はそのまま

ルゥと一緒に逃げ出した。




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