待ち合わせ
翌朝、八時四〇分。駅前に到着。カナ姉から一〇分前行動を刷り込まれていたので、早めにアパートを出たら二〇分前到着。これならカナ姉に時間がどうのと指摘されることはなかろうと安堵していると、五分ほどしてカナ姉がやって来た。
「おはよう、伸大。早いね」
「お、おはよう」
眠気眼に欠伸をし続けていたが、脳にパンチされた感じだった。
というのも、俺の記憶にあるカナ姉とはまるで装いが違っていたのだ。中学までは休みの日もジャージか、パーカーにジーンズだった。が、俺の眼前に現れたカナ姉は小洒落て垢抜けた装いだった。女子高生の服装についての薄い知識によって個々の名称は知らなかったが、それまでのカナ姉のイメージを払しょくするには十分な、そう可愛らしい格好だった。しかし、それはひらひらが多いとかではなく、遊園地に行っても動きやすそうなパンツスタイルであった。しかも胸元にはペンダント。そんな装飾品まで身に着けるようになるとは。
「何よ、そんなに凝視して」
「いや、別に。カナ姉、変わったなって思って」
「なんか失礼じゃない、それ」
「ごめん」
「いいわよ、別に。じゃ行くわよ」
当然のことながら、俺にはどこをどう行ったら遊園地などに行けるか知ったことではなかったので、カナ姉の先導について行くしかなかった。駅に隣接しているバス乗り場から遊園地行のバスに乗ったのだった。




