27/40
さくら教諭は
ところで……
「そこでタオル顔にかけてしゃがんでいる方はどうする?」
俺がそう言ったのは、言わずもがなさくら教諭である。
「はい?」
タオルを顔から外す。鼻にはティッシュが詰め込まれていた。どうやらのぼせて鼻血を出したらしい。生徒たちが命の危険にさらされながら猛暑の中走っている傍らで、文字通り血を流して声援していたわけか。
「さくら教諭、お大事に」
俺はその日一番深いため息をついてそう言った。
「はい、ありがとう」
さくら教諭が破顔一笑で謝辞を述べるものだから、俺の頭痛はますますひどくなりそうだったので、梅春教諭の解散号令直後に、重い足取りのままグランドを後にした。




