表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こんなことがありました。  作者: 金子よしふみ
第二章 新しい生活

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/24

またしても出てきたフレーズ

「もういい」

 頭を抱えたくなった。というよりも痛いぞ、さくら教諭。情熱のベクトルが確実に間違った方向に向かっている。十個ある、サービス問題を全部見ることができなかった。事実、さくら教諭曰くのサービス問題は、全くサービスにはなっていなかったが、生徒たちはさくら教諭のあの感じを温かいまなざしで寛容にしていたそうだ。

 それにしても。設問一の正答が結構多かったそうだ。BMI、つまりボディ・マス・インデックスは身長をセンチメートルで小数第二位までで表し、それを二乗した後、体重で割り、体脂肪率を求めるもので、設問にはさくら教諭の体重は書かれていない。だから正答など求められるはずはないのだ。適当な数字が当たっていたのだろうか。

「いや、カミ様のおかげだな。オレも含めて」

 またしても登場のカミ様。

「こないだ言ってた話か」

 だとしたらよっぽどご利益のいい神様だな。

「だから言ったろ? な、今度行こうぜ」

 アホでも自分の身に関することであるならば、記憶は忘却されることはないようである。そんなことを覚えるんだったら、もっと覚えておくことがたくさんあるのではないだろうか。さくら教諭並みに痛い回答を日本史のテストで見たぞ。

「大森貝塚を発見したアメリカの動物学者は誰でしょう。――モス」

 モースだろ。なぜ、ファーストフード店が貝塚を発見する。そこに疑問を持たなかったのか? (まあ、そんなアホにもご利益があるようなら、俺も参拝しておくか)

 などと思いながら鷹鷲にテスト用紙を返したのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ