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こんなことがありました。  作者: 金子よしふみ
第二章 新しい生活
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中間テストを見せてもらう

「これはひどいな」

 鷹鷲から中間テストの問題用紙と解答用紙を見せてもらった。このアホは、自分の点数を俺が白日の下に晒すのではないかと怯えていたが、テストを見る理由を述べたら快く見せてくれた。理由というのは、傾向を知りたかったからである。何事も準備を欠かすことはあるまい。何せ俺は転校したてなわけで、新生活に慣れるか慣れないうちに来るのが期末テストだ。ある程度の対策は練っておく必要がある。一回のテストで、この高校の設問形成の方針のすべてが分かる訳はない。けれども、設問を見て、平均点を聞けば難易度が分かる。それが分かれば、どうすべきかの方策が立てられる。

「ノブ、お前いろんな事、考えてんだな」

 俺の意向を聞いた鷹鷲がそんなことを言っていたが、それくらい当然だと思うだがな。というよりお前が何も考えてないんだよ、鷹鷲。

 しかし、最初の一言はそんな鷹鷲への言葉ではなかった。それは我が担任・さくら教諭のこしらえた国語の中間テスト、いやここまで来るともはや作品と呼称した方がいいな。学年平均点は六十三点代というから標準的なテストのはずのなのだが、それならば俺が「ひどい」と言うことはないだろう。それは「サービス問題」と称された設問にあった。


 設問一 冬雪先生の身長は百四十六センチです。体重はヒ・ミ・ツです。ではBMIは幾つになるでしょう 

 設問二 今回のあなたの国語の点数は何点になるでしょう。

 設問三 ……

 ……


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