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酩酊II 鬼
話し声が聞こえる
目を開くと鬼がいた
薄く赤い肌に角が生えている
鬼は眼鏡を外して問いかける
お前、何者だ?
酒に弱くて角もない
鬼以外でも見たことない
おまけに気持ち悪い目をしてる
にんげん、と答える
知らないな、新しく産まれたのか?
産まれる?
なんだ、そんなことも知らないのか
オレが教えてやろう、先輩として
ありがとうございます…
この世界の生き物は全て上位存在により作られている、例外無くな、そしてここは泥酔街と呼ばれる地域だ、ここを除いてあと八つの街がある、それ以外はオレもよくわからない、ここでは常に酒の雨が降っているからお前に傘をやろうこの街では必須だぞ
傘を貰った
ひとまず他の街へ行きたい
ここに居たら匂いだけでも酔うし、
道の端に酔い潰れた鬼がたくさんいる、
早く帰らなきゃ
会話シーン読みづらいですよね
一行空白→別のセリフ
二行空白→会話の始めと終わり