ケイとリビィエラ3
「だから私はこの国を潰す……誰にも邪魔はさせない……今が、『剣帝』と『魔法王』が第一王女と国外に居て戦力が減っている今がチャンスなの」
そう言うとリビィエラは立ち上がり、そして静かにケイに元に歩み寄り、そっと額と額を合わせた。
「でも、ケイだけは別だよ……君だけは私が守る……数日もしないうちにあの国は地獄に変わる……だからここで大人しくしていて」
リビィエラの声を聞いて、ケイは、
「ダメだリビィエラ」
と、リビィエラの両肩に手を置いた。
「お前の過去は分かった、国に復讐したい気持ちも理解できる。でも、結果的にお前が自分の力で国を潰しても、お前は後悔するよ」
真っ直ぐ、リビィエラの両目を見据えてケイはそう言った。
「……後悔……?するわけないじゃない、そんなこと……!!私は私の力であの腐った国を潰したい……!!それに、理解できる?知った風なこと言わないで!できるわけないじゃない!ーーあんな、あんな気持ち……」
必死に言葉を紡ぐリビィエラの瞳から、一筋の涙が溢れる。
その時、
「「!!」」
ケイとリビィエラが、誰かがこの異空間に侵入って来る気配を感じた。
「……!レミア……!!」
そう、ケイの言う通り、それはレミアたち。
「レミアーー……」
レミアが来てくれた。それを感じ、ケイから笑みが溢れる。
その笑顔が、リビィエラには、
「……丁度良かった……ケイ、私はレミアを殺す……そしたらきっとケイも理解してくれるよ、私のこの、消えることなく湧き続ける憎悪が」
「リビィエラ!!」
部屋を出ようとするレミアを、ケイが追いかける。
「時流、時の壁」
リビィエラが唱えると、ケイとリビィエラの間に見えない壁が現れ二人を遮った。
「……そこで大人しくしていて、そしてーー……」
言いかけた何かを言わずに、リビィエラは部屋を出た。




