オウカ・タチカワ5
「グハッ……!!」
『緋花』を喰らい吹き飛ぶオウカ。
地面を転がりながらもオウカは立ちあがろうとした。しかし。
「ガハッ」
立ち上がれず血を吐くオウカ。
ーー炸裂する前に魔力を集中して防御したにも関わらずなんて威力だ……!!
立ち上がれないオウカに、ケイが追撃に出る。
そしてその拳には、紅く染まった魔力。
ーー今だ……!『飛瞬』……!
動けないオウカの懐に飛び、再び『緋花』を叩き込もうとするケイ。しかし。
「ぐぁっ!」
その瞬間、左眼に痛みが走り、そして『飛瞬』は発動しなかった。
「ーー『飛瞬』は『呼瞬』より魔力を使う……貴様の魔力量は膨大だが、どうやら魔力を使い過ぎたようだな」
そう言いつつ、オウカが刀を抜く。
「前言を撤回する……貴様は私が刀を抜くに値する相手だ」
刀を振りかぶったオウカが、魔法を発動する。
「飛刃・乱解」
ーーなにかマズい!!
ケイは残り少ない魔力を一気に噴出させた。
次の瞬間、ケイの全身から血飛沫が舞う。
「が……」
ケイに攻撃を当てたオウカ。
「チッ!」
しかしオウカは苦い顔をする。
ーー今のは確実に全身をコマ切れにする一撃のはず……硬い……全身を覆う魔力が鎧のようだ。そして、効いているな。さっきの小僧の『緋花』が……
ーー私の業の威力と精度が落ちている。
オウカが『緋花』の炸裂した箇所をさする。
ーーならば!!
オウカがケイめがけ飛び出す。
「たらばその首!確実に斬り落としてやろう!!」
「来い……!」
ケイが迎撃のため、構える。
ーーあいつの初太刀を確実に躱す。そして振り終わりの隙をついて『緋花』を叩き込んでやる……!!
ケイの拳が再び紅く染まる。
ーーチャンスは一度、しくじればーー……
ケイの脳裏に、レミアが浮かぶ。
ーー死ねるかよ……!!
「「オオオオオオオオオオオオオオ!!」」
二人がぶつかるーーまさにその時、
「何をしているの?オウカ」
そんな声とともに、二人の動きが止まった。
否、止められた。
対象の時を止める魔法で。
二人が声のする方を向く。
するとそこには、右眼を紅く光らせたリビィエラがいた。




