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魔女の恋人  作者: さくら あきと
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異空の城2


「……私に勝ったら?」


「ああそうだ。まあそんな未来は存在しないがな」


 ケイは魔力を纏い構える。


「条件を変えてくれ。オレが勝ったら、リビィエラの居場所を教えてもらう」


「ああいいだろう……もっともやはりそんな未来は存在しないがな!」


 言葉とともに女が飛び出す。


 ーー速い……!


 繰り出された拳を受けるケイ。 


 一撃目を受け、反撃に出ようとしたケイだが、女はそれを許さず連撃に出る。


 速く、そして重い拳の連撃をしのぎ、ケイも右の拳を繰り出す。が、


「大振り過ぎる」


 女はそれを少し後ろに退がり躱わし、そして右の上段回し蹴り。


「グッ!」


 まともにくらったケイは弾かれた。


 ーークソッ、魔法も使わない、魔力も多分最小限。それに体術だけで……


「どうした?こんなものか?遠慮はいらんぞ?」


 攻め切れないケイ。それは女の体術が巧みなこと、そして一番は。


 ーーあの刀……いつ抜かれるか分からない以上うかつには攻め切れないな……


 ケイの視線が刀に行くのを、女が感じ取る。


「ん?ああ……なるほど、いつ刀を抜かれるか分からんからうかつに攻め切れんと言いたいわけか。……安心しろ。貴様のような弱者に私は刀は抜かん……これはただのヒマつぶし……身体が鈍るのを防ぐためのな」


「……ヒマつぶし、か……」


「ああ。フッ、「なら抜かせてやるよ」とでも言うか?」


「いいや……抜かなくていいぜ。そうやって油断したまま負けてくれ。ただ、約束は守れよ」


「ああ。約束しよう。もし万が一私に勝てればリビィエラの元に連れて行ってやる。し、刀は抜かん」


 笑う女に、ケイは左目の魔眼の能力を発動。


 女を一瞬で引き寄せる。


「!?」


 ーーこれはーー……


 そして右の拳を思い切り女に叩き込んだ。


「ッ…!」


 拳を受けた女は、吹き飛ぶ。


「ーーさっきの約束。「刀を抜かない」は別に破ってもいいぜ」


 壁にもたれかかる女に、ケイはそう言った。







 

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