異空の城
レミアたちがリリアーナと協力しケイを奪還すべきく動き出す数時間前、
「ここは……」
目を覚ますと、ケイは知らないベッドに横になっていた。
「オレは……そうだ、リビィエラと戦ってーー……」
ケイは思い出す。あの戦闘を。そして。
かけられていた毛布をはがし、ケイが立ち上がる。
すると、
ーー傷が癒えている……
リビィエラとの戦闘で負った傷が治っていた。
ーーいや、今そんなことより、ここがどこかで、どうしたらレミアの所に帰れるかだ。
ケイは寝ていた部屋を抜け出し外に出た。
⭐︎
部屋の外は石造で、その内装はどこか城のようだった。
「……………………」
どこにも灯はないにも関わらずとても明るい空間。
にも関わらずそこは不気味なくらい静かだった。
ーーとりあえず外への出入り口を探さないとな。
そう思いケイは歩き続けた。が、
「どこにも出口がない……」
城にはいくつかの扉が存在し、ケイはそれら全てを開けたが外への出入り口ではなくただの部屋だった。
ケイが歩くのに辟易していると、
「やっと階段か……」
そこに上に続く階段を見つけた。
ケイは迷わず上に上って行く。
上った先にあった扉を開く。すると、そこは食堂だった。
ケイは食堂を通り過ぎ奥の扉を開く。
そこからは、また長い一本道があった。
ケイはまた先に向かって歩き出した。が、今度はいくら進んでも扉も階段もない。
「クソッ、一体どうなってんだここはーー……」
ーーもういっそ壁を壊して外に出るか。
ケイはそう考え、拳に魔力を込める。
そして魔力を込めた拳を壁に打ちつけた。がーー……
「何だ……!?」
壁はケイの一撃を受けても壊れず、ぐにゃっと変形した。
「まさか……」
無限を思わせる程のただっ広い空間、そして今の現象ーー……まさかここは現実空間じゃない……!?なら、どうやって出たら……
ケイが次にどう動くか考えていると、
「そこで何をしている」
後ろからケイに飛ぶ一つの声。
ケイが振り返るとそこには和装の女が一人。
そしてその腰には、一振りの刀。
「あんたは……」
ケイを見た女は笑う。
「フッ、壁を破壊し外に出ようとしていたのか。残念ながら無駄だ、ここは異空間にある城だからな」
ーーやっぱりか。
「出る方法は?」
「知らん。と言ってもいいがそうだな。もし戦って私に勝つようなことがあれば教えてやる」
女はそう不敵に笑った。




