レノ・ゼルファ
「はいはい」
ネイが部屋のドアを叩くとすぐ、レミアやネイと変わらない歳の少年が部屋から出て来た。
少年、レノがすぐネイに気づく。
「ネイ……どうしてここに……」
「あなたに頼みがあるの」
「頼み?……まあ、立ち話もなんだし話は中で聞くよ」
そう言いレノは二人を部屋に通した。
二人がけのソファーにレミアとネイが座り、小さな机を挟み、向かいにレノが座る。
「それで、話っていうのは?」
「実はーー……」
ネイは昨夜の出来事を事細かく語った。
「そんなことが……」
話を聴き終えたレノが難しそうな顔をする。
それを見て、レミアが立ち上がり、勢いよく頭を下げる。
「難しいことを頼んでいるのは重々承知しているわ、でも、私はどうしてもケイを取り戻したい。だから、力を貸してください!」
「……そのケイって奴は、あんたにとって大切な存在なんだな……」
「ええ。私の命と同じぐらい」
「羨ましいよ」
小さく呟き、レノも立ち上がる。
「分かった。力を貸すよ。白銀の魔女、いや、レミア」
「……!ありがとう!」
そしてネイも立ち上がる。
「私からもお礼を。ありがとう。レノ」
「いいさ。ただ、協力するが、ケイを取り戻すためには、王女の力を借りなきゃならないと思う」
「王女の?」
ネイが聞く。
「ああ。別空間に移動することが可能な強力な魔力なら、多分オレは感知して干渉できる。ただ、干渉した後、その別空間の入り口をこじ開け、通れるようにするには、多分オレのたちの魔力を束ねても無理だろう……それを可能にするのが王女の持つ『聖剣』だ」
「なるほど……」
「それも早く王女に話を通した方が良いな……早くしないとケイが消えた森にある空間魔法の魔力の残滓が消えちまう。それが消えればその異空間に干渉できない」
「急がなければいけないわね……」
ネイとレノの会話に、レミアが割って入る。
「どうしても『聖剣』の力が要るわけね……なら急ぎましょう。王女の元に」




