深夜の森の攻防17
「っ……ケイ……!!」
リビィエラ渾身の『緋花』を、ケイが魔力を集中させた両腕で止める。
「リビィエラ……!」
ーーなんて威力……腕が……
「邪魔…しないで!!」
再び伸ばされ拳を、ケイは蹴り上げ『緋花』を回避する。
ーー今の内に回復をーー……
ケイは治癒魔法で回復をしようとした。しかし、
「『アンチマジックフィールド』!!」
しかしリビィエラが『アンチマジックフィールド』を展開。ケイは治癒魔法を封じられた。
ーー……魔法が。
『アンチマジックフィールド』は通常自分の周囲に自分の魔力を広げ相手の遠隔攻撃を防ぐ技。
しかしリビィエラの『アンチマジックフィールド』は特別。相手の体内の魔力にまで作用し、ケイに治癒魔法を使用させなかった。
「『緋花』!!」
「グッ!!」
リビィエラの『緋花』が、ケイの胴にモロに入った。
踏ん張りの効かなかったケイは吹き飛ぶ。
「リビィ……エラ……」
治癒魔法も使えず、ケイは意識を失った。
「………………」
そんな意識を失ったケイを、リビィエラが担ぎ上げる。
「!?何を……」
その様子を見てレミアが慌てて駆け出そうとする。そしてそこにネイも戻って来た。しかし。
「黙ってそこにいなさい。レミア、ネイ」
リビィエラが右眼の魔眼の能力を発動。
一時的に対象の時を止める魔法。
しかし半覚醒状態のリビィエラは、一時的にではなく時を止めた。
それもレミアとネイ、二人同時に。
「レミア……この子はあなたなんかにはもったいない。だから私がもらっていくわ」
「なッ……!?」
「取り返したいなら、追ってきても構わないわよ……ただし来られるならの話だけど」
リビィエラが再び魔眼の能力を使う。
すると、リビィエラの前の空間が歪んだ。
リビィエラがそこに足を踏み入れる。
「さようなら」
冷たく言い放つリビィエラに、レミアが吠える。
「待ちなさいリビィエラ!!ケイを、ケイを返せぇえええええ!!」
リビィエラとケイが空間の歪みに入ると、その歪みはなくなり、二人の姿は消えた。




