深夜の森の攻防16
「悪魔になってでも、私は目的を達成する……!邪魔よ、レミア!!ーー……」
そう言って、リビィエラは懐からある物を取り出した。
「それは……?」
「かつてこの大陸の三分の一を喰い尽くした魔物、『リーグリエ』の肉片……それにちょっとした魔法式を加えた物よ……できるなら、使いたくはなかったわ」
そう言って、リビィエラはその肉片を飲み込んだ。
「ウッ……」
『リーグリエ』の肉片を飲み込んだ途端、リビィエラの魔力が一気に膨れ上がった。
そして、リビィエラの左背中に、一枚の紅い翼が生える。
「ハァ…ハァ……フフ、たった一枚か……まぁ、出来損ないの私には、こんなものかな……ねえ、レミアーー……」
次の瞬間、リビィエラはまるで溶け込むように、レミアの間合いに入った。
そして下からレミアの腹部に拳を突き上げる。
「くふッ!!」
レミアは瞬時に腹部に魔力を集中し、攻撃に備えた。
それでも。
『六翼印』の覚醒状態のレミアの体は拳一つで吹き飛ばされた。
リビィエラは加速を使い、吹き飛んだレミアを追う。
「クッ……重力解放ーー……」
レミアは腕を伸ばし重力でリビィエラを抑えつけようとした。が、
「『アンチマジックフィールド』」
「!!」
ーー『アンチマジックフィールド』……!?
半覚醒状態のリビィエラは、『アンチマジックフィールド』が使えるようになっていた。
その反魔法のフィールドにより、レミアは魔法が封じられてしまう。
「しまっ……!」
レミアは瞬時に魔力でシールドを作った。が、
「邪魔よ!!レミア!!」
叫び声とともに、リビィエラが渾身の『緋花』を放つ。
半覚醒状態の、渾身の一撃。
それは容易くレミアの作ったシールドを破り、レミアは『緋花』をくらってしまった。
吹き飛んだレミアが大木に身を打ち付ける。
「う…あ……」
ーー私の『アンチマジックフィールド』は所詮この半覚醒状態の副産物。長くは維持できない。
ーーだから、これで。
「これでトドメよ!レミア!!」
リビィエラが再びレミアに渾身の『緋花』は放つ。
「っ……!」
しかしその一撃は、間に入ったケイが止めた。




