深夜の森の攻防9
「リビィエラ……?」
驚きの表情を見せるケイに対し、リビィエラは小さく笑ってみせる。
「……あ〜あ、仮面、取られちゃった」
笑ってーーリビィエラは立ち上がる。
「な、何でリビィエラが……」
思ったままを口にするケイ。
対し、リビィエラは、
「何で……っていうのは、わざとレミアのフリをしていたことにたいすること?……それとも、何でーー『略奪剣』なんて使って人を殺し回ってるかってこと?」
淡々と笑顔で答えるリビィエラ。
その姿が、笑顔が、ケイには。
「違う……お前はリビィエラじゃない……だってリビィエラは……」
ケイの言葉に、リビィエラは真顔になる。
「違わないよ、ケイ。これが本当の私……今までケイに見せていた方が……偽者の私だよ……」
「リビィ……」
「!」
ケイが何かを言おうとした時、『紫電』を使い、ネイがリビィエラを襲う。
振るわれた拳を、リビィエラは腕でガードした。
「女の子が男の子と話してるのに無粋じゃない?」
「お話ならさせてあげますよ、牢獄でね!!」
再び魔法を使い、二人が拳を交え出す。
しかし、押されているのはやはりネイ。
ーー彼女も相当魔力を消費しているはずなのに、力が衰えない……!
消耗しているネイとは違い、リビィエラは変わらず力を使う。
「ーー生まれつき魔力量は多くてねーー……」
そう言い、リビィエラが右眼の魔眼の能力を発動。
ネイの動きが止まる。
「しまっ……!」
リビィエラには、その一瞬で十分だった。
「あなたはもういいよ」
呟いて、リビィエラが拳を握る。
そうして握った拳に、リビィエラは魔力を集中させる。
拳に集中させた魔力は、真紅になり、炎のように揺れた。
「『緋花』」
リビィエラがネイの胴体に拳を当てると同時に、魔力を炸裂させた。
「……!!」
炸裂した魔力ーーネイは何もできず、木々をなぎ倒しはるか後方に飛んで行った。
「ーーああ、しまった……飛ばし過ぎた……はぁ、でももう動けないでしょ、まずは『略奪剣』を取ってこよ」
『略奪剣』を取りに行こうとするリビィエラ。
そんなリビィエラの前にーー……
「……どうしたの?ケイ」
リビィエラの前に、ケイは立ち塞がる。




