深夜の森の攻防8
「あなたはーーどうしてここに……」
「……力になってくれると言ってもらえたからな……レミアの偽者に関する情報をもらおうと……通りかかった森が騒がしかった来てみたら……どうやら偽者の情報をもらう必要はなさそうだ」
すぐに、ケイがネイの傷を癒す。
そしてケイが、怒りのこもった視線を仮面の女に向ける。
すると、仮面の女は一目散にケイに背を向けた。
「ッ……逃すか……!」
ケイは左眼の魔眼の能力を発動。
仮面の女を、自分の目の前に引き寄せる。
そして、力いっぱい握った拳を振るう。
しかし、拳が当たるその直前に、ケイの動きがケイの意志とは関係なく、止まった。
ーー何だ……!?
一瞬の硬直。その隙に仮面の女は加速し、ケイから離れようとするがーー……
「ヤラレっぱなしは性に合わないんですよ、私」
ネイが回りこみ、仮面の女はケイとネイに挟まれる。
「さぁーー続きをしましょうか」
⭐︎
ネイと仮面の女が、速度を上げ、拳を交える。
「ッ…!」
しかし、傷は癒えたといえど、今までの戦いで消耗したネイの動きにはスピードもパワーもない。
徐々にネイが押されていく。しかし。
「オレを忘れるなよ」
ケイが魔眼の能力を発動。目の前に引き寄せる。
しかし振るった拳はやはり止められた。
けれど、今度は仮面の女の背後から、ネイが飛び蹴りで襲う。
その一撃を受けた仮面の女は、吹き飛んだ。
「まだだ!」
吹き飛んだ直後ーー……三度ケイが魔眼を発動。
「……!」
仮面の女は、今度はケイを止められなかった。
ケイの、その怒りの籠った一撃が、仮面の女の仮面に直撃した。
膝を着き、仮面を押える女。
ボロボロと、その仮面が崩れる。
そして同時に、今まで銀色だった髪の毛も、色を変えた。
目を惹く程美しいーー……紅色に。
仮面の女が呟く。
「ーー時間切れ、か……」
「え……?」
仮面の下から覗いたその顔を見て、ケイは目を見開いた。
打ち壊した仮面の下の素顔は、リビィエラだったから。




