深夜の森の攻防6
ーー今のうちに……!
仮面の女に一撃を加えた隙に、ネイが懐からポーションを取り出し、回復する。
高級ポーションーーその効果で、ネイの傷は癒えた。
「行きますよ!」
『紫電』を発動させ、仮面の女に体当たりするネイ。
仮面の女は体当たりを受け止め、そこからは体術の応酬。
ネイがスピードを活かした拳や蹴りを放つが、仮面の女は冷静にそれらを躱し、いなしていく。
ーー剣術が得意だと思っていましたが、体術も厄介ですね。
ネイがそう感じていた時、
「うっ…!」
またも、ネイの動きが止まる。
ーーまた…!
仮面の女はその一瞬に、ネイの腹部に拳を叩き込む。
「くふッ……」
仮面の女は速度を上げ、ネイに拳の乱打を叩き込んだ。
「く、う……」
そしてーートドメとばかりに、胴に横蹴りを放つ。
「うあッ!」
それを受けたネイは、吹き飛び、地面を転がった。
「ハァ、ハァ……」
膝を着き、息を切らすネイ。
ネイが再び懐からポーションを取り出すが、仮面の女はその瞬間にネイの動きを止め、そしてポーションに小型のナイフを放った。
粉々に割れるポーション。
「……ッ」
ポーションを壊し、俯くネイに仮面の女がゆっくり近付く。
絶対絶命ーーしかしネイの目は、まだ死んでいない。
「ーーまだです。『紫電、武装、雷帝』」
顔を上げーーネイが呪文を口にする。
するとネイの手元に、紫色に光る一本の槍。
「『雷槍』」
目にも止まらぬ速さで、ネイがそれを投げつける。
「ツッ……!」
それを喰らった仮面の女の身体がフラつく。
「まだまだ!!」
ネイが叫び、手を広げると、空中に無数の『雷槍』が現れる。
「『雷槍』ーー連作」
ネイの言葉とともに一斉に放たれる雷槍。
それらが仮面の女に直撃し、そして仮面の女は倒れた。
フラフラと、ネイが立ち上がり、そして笑った。




