イバ・ルーゲラー3
「……………」
イバを殴り飛ばし、ケイはレミアを抱えてこの場を去ろうとした。が、
「あら〜〜?どこに行くのかしらぁ〜?」
「!」
ケイが後ろを向くと、血塗れになりながらもイバが立ち上がっていた。
「………………」
ーー本気で殴った。手応えもあった……どういうカラクリだ?……いや。
「本番はここからよ〜〜」
フラフラとケイに近付くイバ。
「もう一度吹き飛ばしてやるよ……!」
ーーこの左眼の能力は、掴んだ…!
ケイの左眼が、イバを捉える。が、
「アハハハハッ!無駄無駄ァ!『アンチマジックフィールド』!!」
ケイの左眼の魔眼は、能力を発揮しない。
「アハッ!分かってんのよ〜〜アンタのその左眼、視界に入れた人間を一瞬で目の前に引き寄せるんでしょ!?アハハハハッ!でも魔法は魔法!タネさえ分かれば『アンチマジックフィールド』で防げる!そして!!」
イバが剣を振りかぶる。
ーーA級魔法具『蛇鞭剣』。この剣は限界を知らずどこまでも伸びる!!
不規則な軌道を描き、『蛇鞭剣』の剣先が、ケイ脇腹に突き刺さった。
「グッ……」
「アハハハハッ!!痛い?ねぇ、痛い……!?でもまだまだ!アンタはこんなもんじゃ済まさなーー……」
ケイが『蛇鞭剣』の刀身を掴んだ。
「……は?」
そしてケイは魔力で身体能力を限界まで上げ、その膂力でイバを振り回す。
「なぁあああああ!?」
建物にぶち当てられながらブンブン回転するイバ。
ケイはそこで振り回すのを止め、イバを天高く振り上げる。
そしてそから、一気に叩き付けた。
「ギャバッ!!」
イバも咄嗟に魔力で身を守ったが、今のは効いた。
イバはすぐに立ち上がる。
「このクソガキャ……」
その瞬間、ケイは魔眼の能力を発動。
イバを一瞬で目の前へ。
「しまっ……!」
咄嗟のことで、イバは対応できなかった。そこへ、
「アアアアアア!!」
そこへ、ケイの拳が唸りを上げた。
「ギョア!!」
盛大に吹き飛んで行くイバ。
「ハァ…ハァ…今度こそーー……」
「今度こそ、何ぃ……?」
大の字に寝そべりながらも、その眼はケイに向く。
そしてイバは懐から小さな瓶を取り出し、中身を飲んだ。
すると、イバの傷が癒えていく。
「……!ポーションってやつか」
「そ、超高級マジックポーション……高いのよねぇ……それを二本も使わせやがって……ぜぇったいグチャグチャにしてやる……!」
イバが再びケイに歩み寄ろうとした時、
「そこまでです」
そんな声とともに、一人の少女が現れた。




