リヴィエラとの修行3
「よし。じゃあまずはケイがどれだけ動けるか見せてもらおうかな。来て、ケイ」
そう言い無手で構えるリヴィエラ。
「……お願いしたのはオレだけど、何て言うか……女の子に殴りかかるのには抵抗があるな……」
そう零すケイ。
「やっぱり優しいね、ケイは……でもーー……」
いつの間か、リヴィエラがケイの目の前に居た。
ーー速ッ……!?
そしてリヴィエラが、ケイを殴る。
「グッ……!」
拳を受けたケイは、吹き飛んだ。
「そんな甘い考えじゃ、強くなれないし、大事な人は守れないんじゃない?……私はケイに、生きていてほしいよ」
その拳と言葉を受けて、ケイはゆっくり立ち上がる。
「ーーああ。そうだな……」
ーーオレは強くならなきゃならない。
ーー大事な人を、レミアを守るために。だから。
「行くぞリヴィエラ」
「うん」
「ハァ…ハァ……」
組み手が終わり、ケイは息を切らし、地面に大の字に寝ていた。
一方リヴィエラは、息一つ切らしていない。
「中々動けるね。何か武術をやってたんだ?」
「ん?ああ。家伝のだけどね」
「なるほど。中々鋭い拳と蹴りだったよ」
リヴィエラはそう言ってくれたが、その拳も蹴りも、一回もリヴィエラには当たらなかった。
「うん。準備運動はこんなものかな……じゃあ」
リヴィエラが身体から赤色の魔力を出す。
「今度は魔力を纏ってもう一回組み手をしよう。実戦は魔力あってこそだしね」
「……さっきまでの、準備運動だったんだ……?」
「もちろん。さっ、ケイ。魔力を」
「ああ」
ケイも立ち上がり魔力を出して、修行は続いた。
結果から言うと、魔力が無い状態でも、ある状態でも、ケイはリヴィエラに手も足も出なかった。
言葉通りに。
「グッ……ハァ、ハァ……」
今日何回目か、地面に転がるケイ。
「すごい魔力の量だね……ケイのその魔力を使った身体能力の強化。それは強い武器だよ。魔力に守られて打たれ強くもあるしね」
「そ、そう……?」
「うん。強くなれるよ、ケイは」
「ありがとう……じゃあ、続きをしよう」
「え?でも……」
ーー稽古とはいえ、ケイがあまりに一生懸命突っ込んで来るから、結構イイの入ったし……
「ケイ。身体大丈夫?結構ダメージが……まだ休んでた方が良いんじゃ……」
「大丈夫」
ケイは治癒魔法で自分のダメージを回復した。
「!治癒魔法……」
「ああ。オレが今唯一使える魔法だよ……」
「そうなんだ。レアな魔法使えるんだね」
「ん?レアなのか?」
「うん。魔法師が使う魔法で多いのは、大体火・水・風・土・氷の五大属性で、後はレアって言われてるよ」
「へぇ……ちなみにリヴィエラは使えるのか?魔法」
「……内緒」
「何だよ、それ」
「ふふっ。もしケイが体術の稽古で私を追いつめたら、使うかも」
「よし、なら、使わせてやる」
再び構えをとるケイ。
それを見て、リヴィエラも構えた。
「うん。おいで」
こうして、二人の稽古は夜まで続いた。




