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魔女の恋人  作者: さくら あきと
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レミアの行動3


「あなたがチッサ・オッチョッコー……さん?」


 そう、レミアは一人で酒を飲むチッサに声をかけた。


「んん……誰だぁお前は……オレ様はチッサ・オットコーだ……」


 赤い顔でレミアを睨むチッサ。


「失礼、チッサさん……実は折り入ってあなたにお願いがあるのだけれど」


「お願いぃ?」


「ええ。あなたはかなりの情報通だと聞いているわ……だからある情報をもらいたいの……もちろんタダでとは言わないわ」


 と、レミアは金貨の入った小袋を見せた。が、


「ケッ、嫌なこった」


 チッサはレミアの言葉を一蹴した。


「どうして、報酬ならーー……」


「ああ。確かにオレァ時に情報を売る。だが顔も見せない得体の知れない奴に情報なんか売らねぇ……取引したきゃせめてそのフードでも外しな」


 そう言い、チッサは酒の入ったジョッキを煽る。


「……なるほど。確かにそうね……ただこちらも事情があってこうしている……だからせめて場所を変えさせてもらえないかしら」


「……いいだろう」


 こうして、レミアとチッサはギルドを出た。



 ギルドを出たレミアとチッサは、少し歩いて路地裏に居た。


「この辺りでいいかしらね」


 そう言い、レミアはフードを外した。


「……!お前は……」


 フードを外したレミアを見て、チッサが驚く。


「お前は白銀の魔女、レミア……」


 チッサはすぐに、腰に差していたナイフを抜いた。


「ケッ……!連続殺人事件の犯人が……!今度はオレを狙ってきやがったか!」


 声を荒げるチッサに、レミアは淡々と告げる。


「だからフードを外したくなかったのよね……いい?チッサ。私は例の殺人事件の犯人じゃないわ……だから真犯人の情報が欲しくてあなたに接触したの」


「犯人じゃないだァ……?」


「ええ……大体私が犯人ならここにあなたを引き入れた時点で攻撃しているわ……私の実力は知っているでしょう……?」


 レミアがチッサに、強大な魔力と圧をぶつける。


「……た、たしかにそうかもな……」


 ーー化け物が……なんてぇ魔力だ……だが。


 レミアが言葉は続ける。


「信用してちょうだい。私はあなたに危害を加えるつもりはないわ……だだ自分にかかった疑いを晴らしたいだけなの」


 レミアは真っ直ぐにチッサを見る。


「……いいだろう、信用するぜ」


「!じゃあ……」


「ああ、情報を渡す。だがタダってぇわけにらいかないな」


「ええ、お金ならーー」


「金じゃねぇ」


 そう言うチッサは、舐め回すようにレミアの身体を見る。


「オレが欲しいのは、白銀の魔女、お前だ」


「……どう言う意味かしら」


「ケヒヒ、ガキじゃねぇんだ、それぐらいわかんだろォ!」


 そう言うと、チッサはレミアめがけ駆け出した。


「まったく、気持ち悪いわね」

 

 レミアはすぐに重力魔法でチッサの身動きを封じようとしたが、


「ケヒヒ、無駄だぁ!『アンチマジックフィールド』!!」


 チッサが魔法を発動。レミアの魔法が打ち消された。


「!『アンチマジックフィールド』……」


 ーー相手の魔法を打ち消す結界魔法。さすがそれなりのレベルの冒険者といったところかしら。


「ケヒヒ、いただきだぁ!白銀!」


 チッサがレミアに触れようとした、その直前。


「ぶべらッ!」


 レミアの拳がチッサの顔面を捉えた。


 拳を受けたチッサが吹き飛ぶ。


「『アンチマジックフィールド』が打ち消せるのは『魔法』であって『魔力』までは消せないのよ……どう?魔力を込めただけの拳でも、結構効くでしょ?」


「ぐがが……」


 吹き飛び、壁にめり込むチッサ。


 そんなチッサに、レミアは剣を数振り召喚し、撃ち出した。


「ヒィ!」


 撃ち出した剣が、チッサの服に刺さり、チッサを磔にする。


「それから覚えておきなさい。私に触れていい男はこの世界でただ一人なのよ」


 とても冷たい目で、レミアはチッサにそう告げた。












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