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第25話 作戦会議

 「ヨハン様~」

 いきなりルーナがヨハンの胸に飛びつく。 

 

 「遅かったじゃねーか、【永遠の満足エタニティサティスファクション】」

 奥からスタスタとドヤ顔で歩いてくるアレク。だがアキラはヨハンに抱きついてる女が気になってそれどころじゃない。


 「無視してんじゃねーよ、お前ら!」

 

 ようやくアレクの存在に気づく一同。

 ルーナを引き剥がすヨハン。

 「おいおいアレク。お前はメンバーにいなかったと記憶しているが俺の思い過ごしか?それに俺たちは別に遅くない」 


 「フフン。この俺の装備を見てもなお、同じセリフが言えるのかな?」

 

 よく見てみると自分たちで倒したヘルドラゴンのブルジョワ装備だった。


 「フンっ。宝の持ち腐れだな」


 「鼻で笑ったな!お前ら、少しS級になったからっていい気になりやがって」

 「……やめとけ。……その辺でもういいだろ」

 見かねたバルボッサがアレクを止める。


 放置気味だったルーナが頬をプクっとさせていた。

 「すまないルーナ。今日はよろしくな」


 ぱあっと再び笑顔に笑顔が戻ったルーナはヨハンに抱きつく。

 「ヨハ~ン。S級昇格おめでと~」

 

 「この人抱きついていないと話せない人なんですか?」

 堪らずアキラは突っ込みを入れる。


 「はにゃ?」

 ようやくヨハン以外の仲間の存在に気がついたルーナ。


 「この子、超可愛いんですけど~」

 今度はアキラに抱きつくルーナ。


 「よく来たね。【永遠の満足エタニティサティスファクション】」

 アレクのときとは違い、凄みを増した男が奥からスタスタと歩いてきた。


 「ラザフォードさん。今日はよろしくお願いします」

 あのヨハンが礼儀正しく挨拶すると、後ろに居たエリシアとボルグも合わせてお辞儀する。


 「その背中の剣は聖剣ジャンヌだね。やはり継承する素質を持ち合わせていたようだな。今日の相手はかなり手強い。君たちが居てくれたことを幸運に思うよ」


 「皆さん、挨拶は済みましたかな?」

 ギルドマスターのリチャードがその場をとりまとめる。


 「本日は皆さんに特別緊急クエストとして、選出させてもらった。どうか力を貸してほしい」


 集まったメンバー一同、一礼をする。

 

 すると手を挙げるヨハン。

 「作戦会議なんですけど、俺の仲間、アキラの作るご飯食べながら皆さんでしたいと考えています」


 「ハッハッハ」ラザフォードは大笑いする。

 「やはり、ヨハン君。君は面白いね。その提案にのろう」


 待ってましたとばかりにアキラは空間収納で仕込んでいた料理を取り出す。


 「いい匂いだ。カレーかな?」

 「はい、皆さんにカレーを作ってきました。おかわりもあるので好きなだけ食べて下さい」


 アキラはカレーを温め直し、全員分よそっていく。


 「お前、料理だけは誰よも上手かったもんな」

 なぜかドヤ顔でアレクがうんうんと頷く。


 「……久しぶりにアキラのご飯を食べた。……やはり格別だな……」

 寡黙なバルボッサもこのときだけは笑みを浮かべる。


 アキラの能力はできる限り隠しておきたい。だが、メンバーの能力を底上げをする為には食べさせておきたい。そんな思惑がヨハンにはあった。

 

 食事を食べ終わる頃には作戦の話し合いも大詰めを迎えていた。

 今回のクエストでは隊長にラザフォード、副隊長にヨハンと決まった。

 隊長に選ばれたラザフォードが皆をまとめる。


 「皆のもの、戦う準備は整った。今日は誰一人死ぬことはさせない。覚悟はいいか!?」


 「おおー!」


 作戦通り被害を抑える為、何もない荒野に魔物(バシシエロ)を誘きだす。


 急編成された選抜部隊で(ヌシ)討伐へ。

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