第17話 ナンパ
「ごめんヨハン、ちょっとお手洗いに行くから先に行ってて」
「わかった、先に行く。また後でな」
アキラが素材を持っている。その為、特にやることが無いヨハンは素材買い取り商人と談笑していた。
「お、ヨハンの旦那!今日も良い素材持ってきてくれたかい?」
「ああ、期待してくれ。なかなかのモノを持ってきてやったぞ。その代わり高値で買い取ってもらうがな」
「ハハハっ。勘弁してくれよヨハンの旦那~」
それにしてもアキラの奴来るのが遅いな……。迷子か?
少し様子を見に行くことにする。
「いいじゃねか嬢ちゃん。俺たちと遊びにいこうぜ~」
なにやらガラの悪そうな2人組に絡まれていた。
「あの何度も言ってますがお断りします。急いでるんで」
「いや、行かせないよ~ん。俺たちと良いことしに行こうぜ~」
1人が注意を引いてる間に、もう1人の手がアキラの体に忍びよろうとしていた。
「パシっ」手を思い切りはたく。
「痛てっ、……どこのどいつだ!?」
「俺の仲間に何か用でも?」
「げ?誰かと思えばあのAランクのヨハンじゃねーか」
ヨハンはアキラの手を掴んで引っ張る。
「悪いが君たちを相手してるほど暇じゃないんでね。失礼するよ」
「あ、ありがとう…」
「遅いと思って来てみれば……。俺から離れるんじゃないぞ」
今度はアキラも連れて先ほどの商人のところへ行き、素材の買い取り査定してもらう。
「ヨハンの旦那、こいつは良いな。40000Gで買い取らせていただきやすぜ」
「いや、50000Gでお願いできないだろうか」
「それはさすがに厳しいですぜ旦那~」
アキラも一緒にお願いする。
「そこを50000Gでお願いできませんか?」
「かぁ~。仕方ねー、こんな可愛い嬢ちゃんに言われちゃ〜な。わかった、45000Gで買い取ろう」
交渉も上手くいきボルグたちがいる酒場へ向かう。
「お~い、こっちだヨハン」
「こっちよアキラ~」
今日のクエストの打ち上げをする。
「俺たちはかなりレベルアップし、これからもAランクだろうが難なくクエストをクリアすることができるだろう」
「やるのか?ヨハン」
「ああ。ヘルドラゴンを討伐しにいく日もそう遠くはないだろう」
気合いを入れ直して再び乾杯し酒を飲む。
「アキラお前は最高だ。お前が来てくれたおかげで俺の大砲の艶が良くなったと思わねーか?」
「う、うん。そう思うかも……」
「やめなさいよボルグ。それよりもアキラ、キスしましょ」
エリシアはアキラにキスを迫るが、見かねたボルグが二人を引き離す。
「飲みすぎだろ、お前」
「だれに向かってお前ですって〜!?」
「そろそろお開きにするぞ。先にボルグと支払いを済ませておく。二人はここで待っててくれ」
支払いを済ませ、エリシアとアキラのいるところへ戻るヨハンたち。
「エリシアちゃ~ん。俺たち【筋肉兄弟】に移籍しないか?そっちの可愛いお嬢ちゃんも一緒にさ~」
ハ~っと溜め息をつくヨハン。
ちょっと席を離れた間にまたナンパされている。確かに2人は抜きん出て可愛いのは間違いない。だが、こうもこういう輩が絶えないのは面倒だ。
「俺たち、ガイガーと弟のゴイガーは今はBランク。でもエリシアちゃんたちが加わり俺たち兄弟の筋肉があればAランク、いやSランクまでいっちゃうかもよ~」
「悪いけど私たち、弱い男に興味は無いの。ね~アキラ」
「そういうことだ。悪いが他をあたってくれ」
後ろから話に割り込み、さらに睨みをきかせるヨハン。
「っチ。覚えてろよ」
ヨハンの圧力に負け、あっさり退散する
【筋肉兄弟】。
魔物だけでなく、冒険者たちにも注意が必要だと感じる1日になった。
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