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第16話 ロックドラゴン2

 《満々た炎(フルフレイム)》によってエンチャントされた大砲(キャサリン)から放たれる砲弾は火球のような物体でロックドラゴンに着弾していく。


 「どんどんいくぜ。このまま削りきってやろうか」


 ボルグは言葉の通り遠慮なく大砲を打ち続ける。

 スキル〈大砲〉の使い手ボルグ。大砲も砲弾も自身のスキルによって生み出されることから、魔力が底を尽きるまで永遠と放つことができる。

 いつも持ち歩いてる大砲(キャサリン)だが当然消すこと自体は可能だ。しかし、担いでいる方がなんか格好いいという理由だけでいつも持ち歩いている。


 ドーンっドーンっ

 砲弾の大きな音が鳴り響く。


 「今日も俺様、絶好調だぜ!」


 遠距離からの大砲攻撃をあきらかに嫌がっているロックドラゴン。こちらを向きながら何度も足を掻き上げる仕草をしている。


 「……なんか嫌な予感がするんだけど……」とアキラがボソっと呟いた。


 ロックドラゴンは猛スピードでこちら目掛けて突進。

 

 「ちょ、ちょっとこっち来たぁああーーー!」

 「おいおいおい、あの巨体でこのスピードは反則だろ」

 「エリシア、もう一度頼む」

 「まったく、あんたが油断してるからよ。《強固な錠(ハードロック)》」


 再び、ヨハンの大剣にエンチャント。

 大剣の切先を地面に付け、斜め45度に固定。ロックドラゴンが突進してくる最中(さなか)、大剣に乗り上がる。

 その瞬間、ヨハンは大剣を大きく振り上げた。

 あの巨大なロックドラゴンが大きく宙を舞う。


 「みんな、走れ!!」


 「え?うそでしょ!!」

 「おいおい聞いてないぞ」


 エリシアは一目散に走った。ボルグは大砲(キャサリン)をしまい込んでアキラをだき抱えて走る。

 宙を舞っていたロックドラゴンが勢いよく落下。


  ズドォォォオオオンンンンン!!!!


 辺り一面砂埃が舞う中、ヨハンだけが見当たらない。


 

 「エリシア!!」


 ロックドラゴンの背中の上にヨハンがいた。

 「後で覚えてなさいよ。《母なる海水(アクアマリン)》」

 ヨハンの大剣に水属性をエンチャントする。


 ロックドラゴンの背中に向かって何度も剣を振り下ろす。水属性を付与された大剣は振り下ろされる度に水しぶきが吹き荒れる。


 ロックドラゴンも何とかヨハンを振りほどこうと体を左右に揺さぶるが振りほどけない。


 ボルグも加勢に加わる。

 大砲(キャサリン)を先ほどよりもかなり近くで砲弾していく。


 「あいつら、やりたい放題ね。私たちは向こうの岩の陰で休んでましょ」

 「ははー。そうだね」


 ロックドラゴンはだんだんと動きが鈍くなり、ついには力尽きた。


 「おーい!終わったぞ」

 ボルグが2人を呼ぶ。


 「ちょっとヨハン!やるならやるって先に言ってよ」

 「みんなスマンスマン……あの時はあれしか思いつかなくてな」

 「私なんか出遅れて、ボルグにだき抱えてもらったんだからね」

 「俺は面白かったけどな」

 「これだから男子は……」

 エリシアは頭を抱える。


 巨大だったロックドラゴンを関節の分断しやすい箇所でぶつ切りにしていき、アキラが回収した。


 「何はともあれ、あのロックドラゴンを難なく討伐できたことは収穫だったな。この調子でどんどん実践を積んでいこう」


 

 ギルドに帰還しクエストの報告を済ませる。

 「おめでとうございます!ロックドラゴンを討伐してくるなんてスゴいですね。報酬の19000Gです」



 「それにしても今日のクエストは楽しかったなー」

 「私はもう懲り懲りよ」

 「それよりヨハン、今日も飲みに行くだろ?」

 「そうだな。だがその前に俺とアキラとで回収した、いらない素材(ロックドラゴン)を売りに行こうと思っている。ボルグとエリシアは先に酒場に向かってくれ」


 ヨハンらはギルド内にある素材買い取り屋に向かい、ボルグたちは酒場へ向かった。

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― 新着の感想 ―
[一言]  「ドーンっドーンっ」とか「ズドォォォオオオンンンンン!!!!」って誰かが自分で効果音喋ってるように見えるから効果音の時には「」は無い方が良いな
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