第15話 ロックドラゴン1
【満足な家】では掃除、洗濯、炊事、買い物といった家事業務が分担で割り振られている。
「アキラにはしばらくの間、料理を担当してもらおうと考えている。これから検証していきたいことが山のようにあるからな。洗濯物に関していえば、エリシアと協力してやってくれ」
今日からアキラのスキル【料理術】の検証をする為にまずはBランククエストの魔物討伐クエストを中心にこなしていく。
「アキラ、今日は朝食に魚料理で昼は肉料理中心で頼む」
午前中は報酬に関係なく近場のクエストをこなして、昼に再びハウスに戻って昼食の肉料理を食べる。そして、午後から新たにクエストを受注する。
「なるほど……。肉料理は攻撃が上昇することが多いな。魚料理は体のキレが増し増しになるな……」
まだまだ謎が多いアキラの能力。その後も卵料理やスープ、ドリンク、他のものとの掛け合わせや持続時間なども検証していく。
Bランククエストをこなすことはや10日。だいたい平均で約半日くらいはブーストが働くことがわかってきた。大まかではあるがアキラの能力が解明されつつあった。
なるほどな。大型の魔物と戦うときは、肉を使った料理を最低でも一品は必要になりそうだ。アキラにリクエストしておこう。
「今日からはAランククエストを受注して本格的に実践していこうと思う」
Aランククエスト
《黄昏遺跡に潜むロックドラゴン
1頭討伐 (報酬19000G)》
クエスト用紙を引き剥がすヨハン。
「良いのがあるじゃないか。これにしよう」
アキラの朝食ブーストの効果もあってか道中、たいして疲れることのないメンバー。
黄昏遺跡付近に差し掛かる。
「腹減ったぜアキラ」
「私もお腹空いてきたかも」
「そうだな。この辺で食事といこう」
いつものように準備を始めるアキラ。〈空間収納〉から巨大な肉の塊を取り出す。
「なんだ!?その巨大な肉塊は?」
「ちょっとボルグ、唾飛ばさないでよ」
「実はミノタウロスの肉を熟成させていたんだよね。そろそろ食べ頃かなっと思ってね」
丁寧にトリミングしてから鉄板でミノタウロスの熟成肉を豪快に焼きあげる。香ばしい匂いがさらに食欲をそそらせる。
ミノタウロスの熟成肉のステーキにクレソンを添え付けて、尻尾の部分で作ったテールスープも一緒にテーブルに並べる。
「うまそう!!」
ボルグが肉にがっつく。
「アキラ、おかわり頼む」
「あなたその分、クエストで頑張んなさいよ」
「これはかなり旨いな。またミノタウロスを狩りにいかないといけないな」
「まだ何頭かはストックしてあるから大丈夫だよ」
食事を終え、腹が満たされる。
黄昏遺跡はもう目の前であった。
「ゴゴゴゴゴゴ……」
遠くの方で大きな岩がうごめいている。どうやら大きな岩の正体はロックドラゴンのようだ。
「エリシア目標はあれだろ?」
いきなり目標に向かって大砲をぶっぱなすボルグ。
「たくっ。あんたはいつも無茶するんだから」
「ムゴゴゴゴゴ……」
さすがにこちらに気付いた様子のロックドラゴン。
口から大きな岩を吐き飛ばす。
ヨハンが大剣でガードの体制に入り、エリシアも動きだす。
「《強固な錠》」
ヨハンの大剣にエンチャント。大剣は鋼鉄よりも硬くより強固になった。
岩の雨を大剣で防ぎきる。
「やつに近づくか来てもらうかしねーと、らちが明かないぞヨハン」
「そうだな。俺もいい加減、手が痺れてくるしな。ボルグの大砲に炎をエンチャントして遠距離攻撃で誘き寄せよう。なんならそのまま倒しちまってもいいんだぞ。アキラとエリシアは俺のすぐ後ろでいろ」
「うん」
「分かったわ。《満々た炎》」
今度はボルグの持つ大砲にエンチャントした。
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