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第11話 選手交代

 ミノタウロスの大群に切り込んでいくガイル。魚鱗(ぎょりん)の陣形で左右にモーリスとレイモンド、真後ろにアキラを配列。

 アキラは腰から新アイテム〈雷の銃口(ライジングリボルバー)〉を抜きミノタウロスに照準を定める。

 あらかじめ装填(そうてん)していた麻痺弾を陰から打ち込んでいくアキラ。何頭かのミノタウロスは麻痺状態になったのか動きが鈍くなってきた。


 「今だ、お前ら!狩って狩って狩りまくるぞ!」

 「おーーー!!!」


 油断はしない。目の前の敵を確実に仕留めていく。

 ガイルの剣裁きも鋭さを増していき、モーリスとガイルも勢いに引っ張られるかのように敵に痛打していく。


 「アキラ、今日の晩飯はミノタウロス焼肉にしようぜ」

 「それはいいな、レイモンド。俄然、やる気が出てきたぜ」

 「お前ら、今回は緊急クエストだ。報酬もたんまりと貰える。このまま俺たちだけで、全部ブッ倒すぞ!!」



 順調にミノタウロスの群れを倒していく、【ラッキークローバー】。すでに10頭は討伐しただろうか。B級クエストだろうと、この勢いは留まることを知らなかった。


 「ピュー!」

 口笛を吹くボルグ。

 「やるじゃねーかあいつら。ほんとに俺たちの出番はねーんじゃねーのか!?」

 「ちょっとヨハン暇~。私たち要らなかったんじゃない!?」

 「フっ……。お前たち、そう()くなよ。見てみろあれを」


 

 順調にミノタウロスを討伐していたガイルたち。しかし、ここへ来て状況が変わり始める。

 

 「……隊長っ!強えーのが何頭か混じってるぞ」

 「こっちもだ隊長。殴っても殴ってもてんで効いてる気がしねー」


 アキラも援護の為に麻痺弾を撃ち込むが、なかには効果が薄いミノタウロスがいた。


 「おかしい……。いったいどういうことだ。お前ら攻撃を休めるんじゃないぞ」


 

 みんなが混乱していくなか、攻略の糸口を見つける為にも攻撃をし続ける他なかった。しかし、刃が入らない。殴打しても効いてる気がしない。


 「俺たちは今乗ってるんだ。こんなやつらごときで手こずってる場合じゃねーんだよ」

 集中力を欠いてきたモーリスとレイモンド。熱くなり、強い魔物にこだわるしまつ。


 「まずいな……。みんな熱くなりすぎだ。倒せる魔物から倒せ!数を減らすんだ!…陣形が保てなくなっている……


 なっ!?危ないアキラ!!後ろだ!!」


 アキラの背後でミノタウロスがまさに斧を振りかざしていた。


 「シュバっ」


 ミノタウロスは何者かによって綺麗に一刀両断されていた。


 「だから言っただろ。お前らレベルで大丈夫なのかと」


 「おいヨハン!勝手に手を出してじゃねーよ」とモーリスが怒る。


 「手を出さなければアキラはやられていたかもしれない。それにこれはもうA級クエストの案件なんでね」


 「どういうことだ!?」


 「おそらくミノタウロスが繁殖しすぎて瘴気が増したんだろ。何匹か変異種であるナイトメアタウロスに変異している。攻撃が効かない違和感があっただろ!?光属性の攻撃でなければなかなか有効打は与えられない」


 「まさか、そんなことが!?」


 大剣を構えるヨハン。

 

 「ここからは選手交代だ。俺たち【永遠の満足エタニティサティスファクション】が引き受けよう」

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