第10話 レイドクエスト
「全員揃ったな」
合同でのレイドクエスト。他のパーティとの交流をほとんどしてこなかったアキラ。密かにこのクエストを楽しみにしていた。
「ここからユウヤケの丘まで少し距離がある。歩きながら道中、俺たち【永遠の満足】の紹介でもしながら目指そう」
【永遠の満足】のリーダーヨハン。背中に背負ってある大剣が彼の得物。リーダーシップと行動力で幾度となく困難を乗り越えた超新生。
白いローブを身に纏い身長以上の杖、ヘブンズロッドを持ち歩く金髪美女。どことなく大人の雰囲気を醸し出すセシリア。スキル〈エンチャント〉であらゆる属性を仲間の武器に付与することができる強力サポートメンバー。
スキル〈大砲〉でヨハンと同じく全線でアタッカーを務めるボルグ。見た目は野性的で恐そうな男だが、自身の大砲にキャサリンと名付けるお茶目な一面も持ち合わせている。実は仲間思いのいい奴だ。
紹介を終えるころには既にいい時間になっていた。
「アキラ、この辺でお昼にしようか。【永遠の満足】の皆さんもご一緒にどうですか?こいつの料理は絶品なんだ」とガイルが声をはる。
アキラはいつも通りスキルで料理セットとテーブルや椅子を取り出す。モーリスとレイモンドはそれらを手慣れた手つきで並べていく。
本日のメインディッシュはローストリザード肉のハーブ乗せとメデ鯛魚のホイール焼き。金色の玉ねぎを丸ごと1個使った金色オニオンスープ、スタミナドリンクと。
「凄く良い匂いね♪ヨハンもそんなところに居ないで一緒に食べましょ」
「確かに良い匂いだ。食べてもいいかな?」
「もちろん。みなさんの分も用意したから、遠慮せずにじゃんじゃん食べて下さい」
「これは旨いな!酒が欲しくなる。セシリア、酒持ってねーよな?」
「あるわけないじゃない。ほんと美味しいわね。私も料理勉強しようかしら」
「だろ?しかもアキラの作る飯を食べると不思議と百人力のような高揚感が湧いてくるんだよな」
「ヨハン、俺も今日はなんだか力が湧いてきたぜ」
「何難しい顔してるの?ヨハン。お腹でも痛いの?」
「いや、少し考え事だ。……食事を続けよう」
楽しい昼飯の時間も終わり、再びユウヤケの丘を目指す。
飯を食べたおかげか、2組のパーティは互いに打ち解けつつあった。
「ねー、アキラは彼氏とか好きな人とかパーティ内でいたりするの?」とセリシアはアキラに質問していた。
「え!?そんなのいないよ。でもみんな良い人だよ。私はみんなのことが好きだよ」
「えー。私が聞きたいのは恋バナなんだけどなー」
何を話してるか聞こえないが、男どもは女性人2人の会話に興味津津だった。
先頭を歩いていたガイルが足を止める。
ようやくユウヤケの丘に到着したようだ。
それにしても、もの凄い数のミノタウロスがうようよいた。目で確認するだけでも50頭はいる。
「ヨハン、ここは1度俺たちに任せてもらえないだろうか」とガイルが提案する。
「もともと俺たちだけでやる予定だったし、連携もいつものメンバーでやる方が事故も少ないだろう」
「そうだな…お前らがどんな戦い方をするか興味がある。だがこれはあくまでレイドクエスト。何かあればそのときは、俺たちも黙っちゃいないからな」
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