【閑話】これまでのあらすじ・壱
長らく空けてしまい、申し訳ございません。……ホントにごめんなさい。
連載再開にあたり復習がてら、おさらい回を入れさせていただきました。
※これまでのお話を覚えていらっしゃる方はお読みになる必要はありませんので、スルーしていただいて大丈夫です。
壮太「あー……今回はこれまでのおさらいをするらしいんだが……」
将一「ん? どうしたんだよ、壮太。何か煮え切らねぇな」
壮太「いや、ほらアレだよ。男二人じゃ、華がないって言うか。でも、まぁ……絵面は兎も角、ネトラレリスク的にはむしろ有りか?」
将一「何だか良く解らねーが、確かに野郎二人組じゃなぁ……。仕方ねぇ、ここは助っ人を呼ぶ事にするぜ! カモン、マイハニー!」
謎の美人妻……改め、小夜子が現れた。
小夜子「将一くん、呼んだ?」
将一「おー、呼んだ呼んだ。呼んだぜ、小夜子さん」
将一&小夜子「チュッ――!!」
壮太「うっわぁー……」(白目)
壮太「あー、えーっと……。二人の関係がノクターンな感じに発展しそうなんで、俺も助っ人を呼びます。……果林さん、お願いします」
果林「えっ?! 私でいいの……? 初登場ですけど?!」
壮太「うん。まぁ……たぶん本編では出番ないですし」
果林「出番なし……」
壮太「一応、紹介しますと、果林さんは俺の兄貴、勇太の彼女さんです」
果林「あ、よろしくお願いしま~す」
壮太「小柄で童顔。だけど、胸が大きい(小声)、趣味は映画鑑賞らしいです」
果林「////」
志緒(胸の大きさならば、決して引けを取りませんが……フフッ。あの小聡明淫女、邪魔……ですね)
■これまでのあらすじ■
平凡な男子高校生である【平壮太】。彼は中学生の頃、円錐角膜という角膜疾患により片目の視力を失いかけた。しかし、運良く角膜移植手術を受けられる事となり、先日交通事故で亡くなった会社員の男性【道野辺柾】の角膜を移植された。
道野辺柾には【道野辺翠】(旧姓:常石)という妻と、最愛の娘【道野辺芹】がいたが、芹とは血が繋がっていなかった。
芹は母親の翠とその浮気相手である【土屋修司】との間にできた子で、柾との血縁上の繋がりはなかった。所謂、托卵である。
柾はその事に苦悩しながらも、愛娘に愛情を注いでいたがある日、交通事故に遭い死亡。その記憶の一部が角膜に宿り、角膜を移植された平壮太へと引き継がれた。
つまり壮太は、碌な恋愛経験もなしに“寝取られからの托卵コンボ”を決められた記憶を有している稀有な存在となったのである。
当然、壮太の恋愛観は歪み拗らせ、彼は一つの真理を悟る。
美少女は必ず寝取られる――それが壮太の悟った真理であり、彼は将来起こり得る絶望を回避するため、寝取られに関する危険性を体系的に定めた【ネトラレリスク】を抑える事を考えるようになる。
壮太「ぉうふ……」
果林「何だかエグいね……。壮太くん、大丈夫です?」
壮太「ええ……何とか……っというか、えっ?! 芹ちゃんと俺って……??」
果林「つ…次行きましょう~! 」
※こちらは番外編なので別ですが、本編において、壮太は芹ちゃんの正体に気が付いていません。そもそも、角膜移植によって植え付けられた記憶が何なのか理解していません。
男子高校生、平壮太はネトラレリスクを回避する為、己に【六つの戒め】を架し、それなりに充実した日々を過ごしていた。
幼馴染の美少女【坂梨美織】、放課後の図書室で知り合った美少女【橋爪志緒】、野球部の美s……中学時代からの友人♂【穴山将一】らと共に学園生活を送っていたある日の下校時、少し寄り道した公園で壮太は女子小学生、道野辺芹と出逢う。
初対面であるはずの二人は無意識の内に惹かれ合い仲良くなる。以降、壮太は学校帰りに公園へと寄り、夕暮れの一時を芹と共に過ごすようになる。
果林「普通に事案臭がしますが……」
壮太「ち…違う! 俺は芹ちゃんが心配で、一緒に芹ちゃんママの帰りを待っているだけでっ!」
そんな日々を過ごしている内に、学園は夏休みへ突入。
壮太はクラスメイトのギャル【角樹里亜】から誘われ、彼女と彼女の弟、そして芹と共に夏祭りへ参加する事になった。
芹、美織、志緒らと女児下着を買いに行ったり、アルバイトに勤しんでいる内に、遂に夏祭りの日になった。
果林「女児の下着……です?」
壮太「あ、いや、その……。やましい事はなくて、言うなれば娘の下着を買いに行く感覚ですよ……はい」
芹「そういえば、お兄ちゃん、センターにリボンが付いてるパンツが好きって言ってたよね? 私、今日それ履いてるよ?」
美織「あ、私も!」
志緒「……私もです」
樹里亜「アタシは……今度買ってこよ(小声)」
壮太「み…皆、どこから!? てか、何で?!」
夏祭りの当日、芹を連れた壮太が屋台を回っていると、芹のクラスメイトにして樹里亜の弟【角樹里王】から芹を解放するよう強く求められる。
先日、壮太は芹と一緒にとある衣料品量販店で下着を選んでいるところを樹里王に見られたのだった。正義感と芹への密かな恋慕から壮太へ突撃する樹里王だが返り討ち。……むしろ、懐柔されてしまう。
樹里王「あ、その……僕は平さんの事……あの……」
そんなこんなでアクシデントはあったが、壮太と芹は無事に樹里亜との待ち合わせ場所に着き、待ち合わせをしていた将一とその彼女【砂川瑞穂】、何故か偶然居合わせた(偶然ではない)美織と志緒も交え、夏祭りを回る事となった。
将一「そういえばこの頃、俺って瑞穂と付き合ってたんだよなぁー……」
瑞穂「そ…そうね」
小夜子「あ、将一くんの元カノさん、初めまして」
瑞穂「はじめまして……」
壮太(何だこの展開……)
将一「あ、そういやさぁ……瑞穂が好きになった奴って、結局誰なんだ? 俺も知ってる奴?」
瑞穂「――っ!? それは……」
壮太(何だ!? 砂川さんがやたらに俺をチラ見してくるが……??)




