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スイッチ〜僕らのナイトゲーム〜  作者: Novel.txt
第1夜1-2
3/15

不安の夜

前回投稿より時間があきました。

良ければ見ていただけると嬉しいです。

今回からタイトル変えさせてもらいます。ご了承ください。

 僕は走っていた。


 二藍が居るはずの廃工場は「出る」と言われていて、よく肝試しによく使われてた。前に肝試しに行った人達が警察沙汰を起こしてから近所の人達も近寄らない。“行ってはいけない場所”とされてる。

 二藍が1人で勝手に行くことは絶対にありえない。二藍はソレ系が全くもってダメで、どのくらいかと言うとよくある映っちゃったを少しでも見たなら人の手を掴んで離さなくなるし何も出来なくなる。ほんとに、何も。その場から動けなくなるので…。小さい頃はトイレも行けなくなってたなぁ…(巻き込まれた人の図)

 今はそんなことより二藍の安否の方が先だ。二藍に何かあったら…そう思うだけで自分の中で何かがむせかえるような気持ちになった。それだけは絶対にダメだと心に決めて、廃工場へ走った。



「ついた…」


 廃工場なので明かりは無いはずなのに…か細い光が漏れ出ている。二藍以外の…連れ去った犯人もいるかもしれないとそっと耳を澄ませる。


 ……ひっく……ひっく………


 泣き…声?すすり泣くような声が耳にはいる。僕はその声の主を知っていた。


「二藍!!」


 壊れる勢いで扉を開ける。

 目に飛び込んできたのは後手と足で縛られ身動き出来ずに横になっている二藍。こちらに背を向けるような形だったが、顔がこちらを向く。口にはガムテープ。目には大粒の涙。

 すぐさま二藍に駆け寄った。


「二藍!今助けるからな!」


 震えて涙をぼろぼろこぼしている彼女はいつもの面影などなかった。


「少し痛いと思うけど我慢してくれ」


 こく…頷く二藍。

 ガムテープに手をかけ、できる限り痛くならないようにと剥がす。


「つっ…いたっ……あさぎっ…ヒック……ありがと…」


 僕の胸に顔を埋めて再び泣き出した。


「来るのが遅くなってごめんね。」


 頭をよしよしと撫でて落ち着かせてみる。

 少し経って


「少しは落ち着いた?」


「うん…(コク」


「よし、んじゃ今から手足のも解くから、ゆっくりでいいから何があったのか説明してくれる?」


「わかっ…た」


 二藍は泣きながらだが、少しづつゆっくりと何があったのか話してくれた。

(本当は二藍の言葉をそのまんま載せるべきだがなんて言ってるか分からないので割愛)

 聞く限りによるとこうらしい。

 レヴェントで別れた後に非通知から電話、出てみたら変声機で声は分からなかったが。


『浅葱が大変なことになっているから急いで廃工場へ行くんだ。』


 と一方的に言って電話が切られてた。そこで二藍は急いで廃工場へ向かったと。廃工場の中で見つけた懐中電灯を拾おうとしたら何か嗅がされた。起きたら縛られているし、口もガムテープで喋れない。周りは真っ暗。

 ここまでが二藍に起こったことだという。

 にしてもだ、あの変声機の野郎が同一人物なのか分からないのが悔しいところだ。同じだとしたらわざわざ別々に行かせる意味が分からない。

 今は二藍を家に送るのが先だ。


「話してくれてありがとう、歩けそう?」


「ううん…助けに来てくれてありがと。多分歩ける…」


「いいんだよ。帰ろっか」


 無言で頷く二藍。ほら、と手を差し伸べて帰ろうとした時。


「ねぇ、キミ達帰っちゃうの?()()()()()()()()()()()()()()()


 それは天井近くの梁から幼いようにも聞こえる声だった。


さて前回から時間があきました。これからは書き終わり次第投稿していきます。

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