夕暮れとボストンバック
初めて長い物語を書きます。誤字脱字などがありましたら、ご報告お願いします。また内容が拙いと思いますが目をつぶっていただけたら幸いです。
時々自分を変えることが出来る“なにか”がありはしないかと周りを確認する時がある。自分を変える“なにか”
そんなものはあるはずもなく、ただの日常である。「つまらない」ものは「おもしろく」その方がいいと思う。
―――――人生ってさ、おもしろく変化があった方が楽しいでしょ?当たり前の日常も楽しいんだけどね。
まぁまぁ過ごしやすくなったであろう5月上旬。夕焼けが僕たちの背中を紅く照らしつける。
「あーさーぎー!」
と後ろから馴染みのある声と共に襲いかかってくるボストンバック。横に綺麗に避けたかと思ってたら予想は大ハズレで脇腹に直撃。痛い。声とは呼べない声が出てくる。
「っっ………ふたあいぃ……い"だ"い"っで"は"…」
「あっ…ごめ、加減忘れてた(てへっ☆」
「(てへっ☆ってなんだよ、おいっ」
二藍、僕こと浅葱の幼じみである。女子なのか?と毎度確認したくなるほどの力がある。多分性別偽ってる。
「ゴリラっ子かよ…((ボソッ」
「あ?あさぎぃさぁん?聞こえてますよー?(悪魔の微笑み」
まだ痛みで腹を抱えてるところにいつもより大きめの振りかぶりが、、
「な?ちょっと落ち着け、レヴェントで今からおやつ奢るからさ?」
レヴェントに反応して、振りかざした手がピタリと止まる
「……飲み物は?」
「っ…付けますっっ」
「よし、のった」
振りかざした手をやっと鎮めてくれた。
この二藍は、この街の誰もが知っているほど甘い物好きなド甘党で特に、レヴェントのケーキを好んで食べたがる。
そして自分の好きなケーキを食べれることになった彼女は、今にも走り出しそうなほど僕を急かす。
「あーさーぎー!ほーら!行こうよ!時間が私たちを待ってくれても、ケーキは私たちを待ってくれないんだよ!」
「あいよ(苦笑)」
レヴェントはいい値が張るんだよなぁ、、でもまぁ贅沢おやつとして考えるなら、良いよな。寂しくなった懐にボソリと囁く。
僕の財布のことなんか気に留めることもない様子の二藍。幸せそうに笑う彼女を見て、僕は、「まぁ、いっか、二藍が幸せなら」と思う。
それから僕たちは帰り道を変えて山のふもとに近いレヴェントへ向かうのだった。
連載という形で載せていくことになります。週1で連載していけたらと思います。
次話お楽しみにして頂けると幸いです。