表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

122/147

第122話「養子」

「娘みたい……。まぁ話の流れで、花音さんが幼い頃から知り合いだったというのはわかりますが……ベネット家は、姫柊家と交流があったということですよね?」

「うん、私が幼い頃から交流があったかな」


「……私は、交流がなかったけど……」


 シャーロットさんの母親の言葉に、シャーロットさんが不満そうに反応する。

 確かに、交流があった割には、シャーロットさんと花音さんに最近まで面識がなかったことがおかしい。


「いろいろとあった、としか言えないわね……。そもそも、ロッティーは私が社長を知ってるってことも知らなかったでしょ?」

「……うん」


 俺は前に、シャーロットさんの昔住んでいた家を聞いた時、お金持ちのお嬢様だと察した。

 だけど、彼女自身はよく知らなかったらしい。

 つまりそれは、シャーロットさんの母親が隠していたことを意味する。


「なんだか、ややこしいことが沢山ありそうですね……」

「まぁ、いろいろなことが絡み合って、今の状況が生まれてると言えなくもないね」


 俺が愚痴をこぼすと、シャーロットさんの母親は仕方なさそうに笑った。

 本当に、どれだけのことが絡み合っているのか、という感じだ。


「多分聞かれると思うから先に言うけど、ロッティーに話さなかったのは、この子を社長にするつもりがないからだよ。どう考えても、向いてないからね」

「素直ないい子ですもんね」


 シャーロットさんはムッとしたが、俺も同じ意見だ。

 人々をまとめあげる能力はあるし、部下からも慕われる性格をしているが――絶対に、足元をすくわれる。

 人を従えて上り詰めた人間たちの中には、相手を騙したり弱みを探すような輩もいるのだから。

 何より、悪人に騙される気しかしない。

 

「それにロッティーには、好きなことをのびのびとやってほしかったからね」

「では、親戚に任せるつもりだったんですか?」


「うぅん、親戚はいないよ。会社自体は姫柊財閥の会社よりも大きいんだけどね、あまり子供に恵まれなかった家みたい。私も、養子で引き取られたくらいだし」

「――っ」


 それは、シャーロットさんも初耳だったのだろう。

 俺と同じく、驚いて母親の顔を見つめている。


 もしかしたら、シャーロットさんの母親が俺の面倒を見てくれたのは、自分を重ねていたのかもしれない。


「そっちについては、いずれね。今は、明人君の話だし」

いつも読んで頂き、ありがとうございます(≧◇≦)


そして、本日は『お隣遊び』4巻の発売日です(#^^#)


既に売り切れ報告など上がっていますが、

多くの方に楽しんで頂けているようで、

嬉しい限りです♪


WEB版と書籍版では1巻時点でかなり違っていて、

2巻以降はオリジナル展開満載なので、

ご興味があれば是非是非お手に取って頂けますと幸いです♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『新作です……!』
↓のタイトル名をクリックしてください

数々の告白を振ってきた学校のマドンナに外堀を埋められました

『数々の告白を振ってきた学校のマドンナに外堀を埋められました』5月23日1巻発売!!
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★ 
数々1巻表紙
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★  


『迷子になっていた幼女を助けたら、お隣に住む美少女留学生が家に遊びに来るようになった件について』8巻発売決定です!
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★ 
お隣遊び6巻表紙絵
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★  


『迷子になっていた幼女を助けたら、お隣に住む美少女留学生が家に遊びに来るようになった件について』コミック2巻発売中!!
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★ 
お隣遊びコミック2巻表紙
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★  

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ