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kill oneself

作者: 緑の巨人

今の若者や辛い人に読んでほしいです

目を覚ますと私は葬式場に居た


そんなに多くの人は居なかったけれど知っている人ばかりだった


私の両親、祖父祖母、田舎の親戚、学校の先生


みんなが正座をして手を合わせ目を閉じている


それを私は見ている


誰の葬式なのだろうと遺影に目をやるとそこには私の顔があった


(ああ、そっか、自殺したんだっけ)


どうやら私はちゃんと死ねたようだ


もう辛いことなんかないんだ


そう思うと嬉しくなった


まばたきをすると今度は自分の部屋に居た


父親と母親が部屋を片付けている


「まったくあの子はダメな子ね。あそこまで育ててやったのに自殺なんかして。」


「愚痴言わないでさっさと全部捨てるぞ。掃除は面倒だからな。」


父と母は二人とも私が嫌いだったすぐに叩くし何かと言えば罵ってくる


家は居場所がなかった


私の存在は全部無くなるのかと思うと少し悲しい


まばたきをすると今度は学校にいた


女子のグループが話している


「あいつ死ぬとかウケるw」


女子グループのリーダーが言った


周りの女子もみんな笑っている


「不謹慎だよ!死んじゃったんだよ!?なんで笑えるの!!」


女子グループに虐められていた私と唯一仲良くしてくれた女の子だった


「ウザいんだけど。良い子ぶってさ。アンタ前から気に入らなかったんだよね。あいつ居なくなったし今度はアンタで遊ぶことにするわw」


そういって女子グループに囲まれる


親友の助けてという声を私だけが聞いている


私が死んだから親友がこんな目にあっているんだと思った


まばたきをすると今度は祖父祖母の家にいた


私の写真を大事そうに握りしめた祖母が子供のように泣きじゃくり祖父は涙を我慢しながら祖母の背中を撫でていた


いつも両親から守ってくれた二人の今の姿を見て私は死んだことを少し後悔した


まばたきをすると今度は校長室に居た


校長先生からお叱りを受ける先生


お前がしっかり見ていないからだと叱られている


職員室に戻れば腫れ物のような扱いを受け他の先生は距離を置いていた


広い職員室の中に小さな空間があるだけだった


いつも私を気にしてくれていた


でも相談する勇気が私にはなくて死ぬことを選んだ


私は泣いた


まばたきをすると今度は真っ暗な場所にいた


今見た光景を思い出す


私を苦しめたものはなんとも思わず私を想ってくれた人間は悲しんだ


私は辛いことから逃げるために死んだのに


死んだことで誰かが悲しむのを知った


私は死ぬ前より辛かった


ただただ悲しく寂しかった


まばたきをすると私は部屋に居て天井を見ていた


捨てられたはずのものは何事もなかったかのようにレイアウトされている


手には携帯電話


ブラウザで楽に死ねる方法と検索している


机の上には睡眠薬


私はブラウザを閉じて睡眠薬を机にしまった


「今日はちょっと頑張ろうかな」


そう呟いて今日が始まった

これを読んでなにかが変わってもらえたら嬉しいです

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