スランプ
スランプだ。不思議な言葉の響きだ。それはスタンプみたいにペッタンと僕の体に烙印を押した。だけど別に書けないわけじゃない。時間さえ許してくれれば、僕は原稿用紙に一杯の文字を書けた。だけど、何か違うのだ。スランプだ。気持ちのいい午後の日差しも、吹き荒れる夕方の風も、僕を癒やしてはくれない。スランプだ。
僕は街に出かける。街はなんだかよそよそしくて、僕は落ち着かなくなる。近所のコンビニはすでに明かりが灯り、白い光を周囲に撒き散らしていた。ぺったりと張り付くそれは、スランプだ。それが悪夢であると気づくのに、時間はいらなかった。
僕は海辺に訪れる。いや、訪れていた?海鳥は黒く染まった翼をはためかせて飛んでいる。幻覚だろうか?僕は思うが、病的な目眩に襲われて、思考はシャットダウンされる。僕は何処に向かっているのだろうか。スランプは僕の体に染み付き、段々と奥へと侵食しつつあるようだ。
ここは何処だろうか?スランプは既に僕の身体の殆どを食い尽くした。片目だけギロギロと動かして周囲を見る。何処かの路地裏。見慣れない景色だ。それとも僕がもう忘れてしまっただけだろうか?僕は悲しみに襲われる。いや、それすらもあまり自信がない。目の前には鉄でできた一枚の扉がある。僕の体は勝手にそれに手を伸ばし、開いていた。そこで僕の記憶は途切れる。僕は完全にスランプになってしまった。
スランプもどきになって書きました。スランプもどきは海底の生き物です。ふだんはオキアミを食べますが、祝日や誕生日には家族でエビを食べに行きます。
お恥ずかしながら文章の仕事を目指しています。先はまだまだまだ遠いですが、一生懸命1歩ずつ頑張りたいと思います。アドバイス等をどしどし下さると助かります。
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毎日1話以上の投稿を目指していて、今日で15日目、今日1個目の投稿です。