着信履歴(200文字小説)
着信履歴を見せろと迫る彼女は。
200文字小説です。
「着信履歴、見せてよ」
こいつにそんなこと言われる筋合いはないんだが。
「他の女からかかってきたのを私に見られたら困るっていうの?」
「そんなこと言ってないだろ」
実際、着信履歴にはこいつだけが並んでいて、他の奴が入る余地もない。
「だいたいおまえ電話かけすぎなんだよ」
人の話を聞きもしないでおもむろに電話をかけ始める。
すぐに俺の携帯が鳴った。
「もしもし私メリーさん。いまあなたの前にいるの」
「知っとるわボケ」