「お兄ちゃん、暇だし、しりとりでもしよう」
「羽衣、いきなり何ごとだ?」
「だって、暇だし」
「しょうがない奴め……」
「面倒そうな顔、禁止!」
「宿題やってる兄貴の部屋にいきなり来て、よくそんなことを言えるな」
「なんせ、お兄ちゃんの妹ですし!」
「小学生くらいならかわいらしいけど、女子高生がその程度で得意げなのは……」
「は?」
「ハッハッハッ、羽衣さんはいつもかわいらしい!」
「……いーけど」
「ど、どうしていきなりしりとり?」
「理由が知りたいのは分かるけど、話を逸らすの下手すぎだと思う」
「う、うるせえし!」
「しりとりじゃなくても別に良かったんだけど、それより、そんな生き生きした目も出来るんだね」
「……ねえ、俺の目が今まで死んでたみたいに聞こえるんだけど?」
「どー頑張っても、それ以外には聞こえないんじゃない?」
「いやいやいや」
「やっぱり、バレてる自覚はないんだ」
「だって、こんなに元気なんだぜ!」
「絶対自覚症状はあるよね?」
「……ねえ、そこまで隠せてなかった?」
「太鼓判を押してあげる」
「……留美と同じ大学に行ける気がしなくて、焦ってたのはあるかも」
「もう、受験まで一年以上あるのに今からそんなに分かりやすく気を張ってたら、本番まで持たないって」
「手厳しいな」
「何より、幼馴染と同じ大学に行けなくたって、死ぬわけでも二度と会えない訳でもないんだしさ」
「流石にそれくらいは分かるけど、約束だし」
「心配しなくても、失敗しても私はずっと居てあげるから安心して!」
「て、妹に言われてもな……」
「何よ、かわいいかわいい羽衣ちゃんに、文句ある?」
「留美に比べて圧倒的に薄い胸のまな板をどうにかしてからそういうことをだな――」
「何ですって!?」
「てか、グーはやめて!」
「てい!」
「痛い、降参!」
「あ、私の勝ち!!」
タイトルの意味が分からない方は、タイトルをもう一度見てから、ルール的な意味で寛大な心を持って読み直してみてください。
それだけの思い付きです。
なんで、内容に特に意味はないです。