表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

育成型乙女ゲームの主人公の憂鬱

作者: ゆいらしい

育成型乙女ゲームの育成される側って

ヒロインと服のセンスとかが合わなきゃ大変なことになりそう……

  僕は、山田誠やまだまことです。……名前には突っ込まないで下さい。けっこう気にしてます。

名前の通り僕は地味でした。過去形です。


 入学式の日、冴えない僕に転機が訪れた。


「あなたは山田誠ね!

私が彼女になってあげるわ!」


と、現在僕の彼女である金木梨花かねきりかが突然僕を屋上に呼び出して告白した。


  最初は、

「なんて斬新な告白の仕方なんだろう。」とある意味感心した。

また、驚いて(呆れて)黙ってしまった。


彼女はその沈黙に


「大丈夫よ、今は確かに冴えないし可愛い私に釣り合わないけど、私がきちんとカッコよくしてあげるから!……これも育成ゲームの醍醐味だしね」


とポジティブに考えていた上に訳のわからない言葉を言った。


(冴えないってハッキリ言われた…)


  最初は呆れることの方が多かった。

例えば……


「お願い、このミスターコンテストに出て‼︎このイベントに出場してくれないた話が進まないの!」


と告白した数日後にいきなりとんでもないことを言いだしたり……


……全力で断ったけど、彼女の勢いに押されて結局出場した。さらに彼女の執念のおかげで見事1位。


  本当に最初は、色々と僕を彼女の趣味に改造されて嫌だった。

元々地味な服を好んだ僕だったけど、「この服にしましょ。」と彼女に派手な恰好を勧められた。

  全力で拒否った結果、妥協案として今はシンプルだけどセンスの良い服を着ている。


  少しずつ、髪型だとか色々変えていった結果(彼女に無理矢理だけど)先程も言ったがミスターコンテストで1位となった。


 僕含め誰しもがその結果に驚いた。

そして僕以上に


「いやったああああぁぁぁぁ!

ミッションコンプリートぅ!

ゲームクリアぁぁぁあ!

ひやっほーーーーーーー‼︎

……おめでとう、誠君!」


と、これまた斬新な表現を使って彼女は喜んでくれた。





 ずっと一緒にいると彼女の良い面も見えてくる。それは、意外と面倒見が良かったり努力家だったり…


 今着ているこの服も流行に合わせて彼女が選んだものだ。ぶっちゃけ彼女自身あんまりセンスが良くないのに雑誌を見たりだして研究に研究を重ねている。


 彼女が頑張ってるなら僕も少しオシャレを研究してみるとするか、まで思ってる始末である。



 結局ラブラブです。

やっぱり育成型乙女ゲームをやる位なのだからヒロインもなんやかんや面倒見が良かったりする。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ