投身
君は逝った
突然に
ぼくは君が嫌いだ
だからと言ってこんな最後を望んでいた訳ではない
むしろ逆だ
君の言う事はいつも解らない
みんなも君は何を言っているのかわからないと言っていた
君もそのことは感じていただろう
だけど君はそんなの気にするたまじゃないと思っていたし、実際そうだろう
だけど何を考えているのかは解る気がするよ
ぼくは君が感じている以上に君のことを考えている気がする
ぼくだけじゃない、きっとみんなそうだ
なのに君は…
悲しくはない 悲しくはないんだ
とても腹が立つ
君はどうしてその短い人生を突然終わらせてしまった?
全く理解に苦しむ
一番腹が立つのは最後の君の顔だ
「どうしてこうなったと思う?」
そう言って笑ってる様に見えた
いつもそうだった
去年の今頃も…一昨年も…
いつもそんな表情をしていた
どうして君は…いや、君たちは…
そんなに命を粗末にするんだ…
カップに溜まった黒い液体に浮かんでいる小バエを見てぼくは
「またか…」と憤る
そしていつも思う
新しいの淹れ直してこなくちゃ…
ぼくにとってこれは、もはや夏の風物詩