メール
昔ボイスシナリオサイトで投稿したオリジナルシナリオです
「また明日〜」
そういって賑やかな駅で友人と別れ、家路に向かう途中、どんどん人通りは少なくなり街灯も薄暗くなり、周囲には自分の足音だけが鳴り響いている。
「結構不気味な雰囲気だな。普段もっと早く帰ってるから気がつかなかった…」
多少怯え、足は早くなり。
暫くすると、自分の足音とは違った足音があることに気がついた。
足を止めると同じようにもう一つの足音も止まる。
それを何度か繰り返し
「な…なんかすごく怖くなってきたんだけど…」
そう震えた声で呟くと、生唾を飲んで思い切り走り自宅へと駆け込んだ。
「はあ…はあ…」と肩で息をしながらもドアにもたれていると、突然家の電話が鳴り始めた。
ビクッと体を震わせるも部屋の中へと入り、電話に手を伸ばす。
「は…はい…」
ガチャッ。
電話は直ぐに切れ、また再度コール音が鳴り出す。
「…もしもし……」
ガチャッ。
繰り返されるコール音に身体を震わせていると、続いて携帯の電話がメールを受信したらしく、縋る思いで携帯を取る。
「…ヒィィ…」
そこにはメール欄をフルに使用された自分の名前の数々。
慌てて携帯を投げ捨て部屋の隅にうずくまっていると、家のチャイムとドアの叩く音が…。
「(声にならない声で叫び)」
メールの中身は実際リアルにあきが経験した事です。