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9 空気がまずい

 朝。

とりあえずは元気にはなったさ。

昨日の疲れが全てふっとんだといえば嘘になるが、

魔力も体力もそれなりに回復した。


 しかし、それはあくまで俺の話。

俺以外のやつらがそうとは、限らないのである。



「あのぉ…何があったんすか?二人とも。」


 師匠はすんごい不機嫌そうな顔して朝食を今まさにたいらげようとしているところだ。

今にも噴火しそうな感じだ。 おぉ怖い。

クレアといったら目の下にすんごいクマが生成されていた。

今にも死にそうな感じ。  大丈夫か?

二人ともに一体何があったのか。

昨日の夜をさぞ荒れたことだろう。


 そんなことを考えていたら、師匠がいきなり椅子から立ちあがり、

どこかに行こうとする。


「ちょ、どこ行くんですか!」


「修行、するぞ。」


「あ、はい。」


 思わず委縮しちまった。。


「私も、行くわ。」


 クレアが立つ。


 えぇ…何この…何ていうの?

話しにくい空気…いやだわぁ…


 それは当然のことながら修行中も終始続いた。


「師匠、この魔法どうす


「自分で考えろ。」


「…じゃあせめてお手本だけでm


「悪いな。ちょっとクレアの方見てくる。」


 何なんだよ!!

俺は関係ないだろっ

後、師匠の目が怖い。

いつものダレッとしてる目とは違ってギンッてなってる。

怖いよぉ…

まさか俺がこのきまずい空気の原因だったりする?


「クレア…違うぞ…この魔法はなもっと考え方を」


「師匠、分かってます。」


「あ?」


「何ですか?」


「おん?」


 怖い怖い怖い!!

何か聞いてる側としてはこういう空気が一番イヤなんだって!

仲良くしてくれっ 俺の為にも!


 クレアはクレアで口調が棘々しい。

師匠なんて、最早あれ恐喝では?

クレアよくあの脅迫にあんな鋭く対応できるな。すげぇ。



 そんな感じで今日の修行は幕を終える。



 あぁああ…!怖かった…

やっとあの場あの空気から解放されるぜぇええ!!!


 俺は最後の勇気を振り絞って師匠に声をかける。


「師匠…」


「あ”あ”??」


「ふぇっ」


 こっわ。

師匠もしかして魔物になった?

いいや、声も形相ももはや魔物を超えている。


「あの…夕食を作ってからのことで…

最近、森の中で血痕を頻繁にみかけるんでえぇ…、、

ちょっと遅い時間帯なんですけど、、

その、何というかですね、捜索込みで、自主練してていいれすか?」


「好きにしろよ。

ただ迷子です。助けてくださいなんて言うなよ?」


「…わかりました。」


 誰が迷子になんてなるものか。

迷子になって魔物に襲われるより、生きたまま師匠に

助けてもらってその後……のことなんて想像もしたくねぇよ。


 とりあえず、だ。

報告も済んだし、さっさと帰ろう。

そしてちゃっちゃと夕食を作って食って、


 そしたら解放されるぜぇええ…

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