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第四話 戸惑いと決意



『取り敢えず今日は休んで下さい』


『……』


『疲れたでしょうし、それに色々整理したいこともあるでしょう。この部屋は自由に使ってもらってかまいません。……では、よい夢を』


『…あぁ』



この白い空間と言うものは一つの家みたいなものらしい_

何個かの部屋に分かれている、その一室が俺の部屋らしい_

廊下と思わしきものも、扉と思わしきものも、全部が白_

これでどうやって自分の部屋と見分ければいいのだろうか_

そう考えながら、案内された部屋のドアノブと思わしきものを捻る_

……想像していたものとだいぶ違っていた_

床を踏み、中に入る_

壁や床は白だが、さっきの部屋とは違う家具があった_

クローゼットやベッド、テーブルに椅子_

色は白だが、温かみのある白_

それは天井につけられた蛍光灯のおかげかもしれない_

視界の端に写った白いカーテン、そこから薄らと窓が見える_

気になり窓を開く、そこには真っ黒な形からして三日月が宙に浮いていた_

それ以外は地面も木も花も空も何もなく、白で塗り潰されている_

気が可笑しくなりそうだ、白と少しの黒しかない世界_

幻覚か、これは?_

窓を閉め、ベッドに倒れこむ_



「……はぁ」



自然に漏れたため息_

正直頭の整理がつかない_今まで普通の日常を過ごしてきたんだ、そう今日も――――――――?_



「今、俺……」



思い出せない_

分からない_

段々苛々してくる_

枕に顔を埋める、もう寝ようと思う_





とある白い空間にて_



『おー、あれが俺の生まれ変わりか。俺に似てなかなか美形じゃないか』


『………性格は正反対ですがね』


『ハハッ、そうだな……アイツは守れるのかな』


『……』


『一番大事なものは何があっても手元に置いとくものだ』


『……そうですね』


『これはルシファー、お前にも言っているんだぞ』


『……はい』


『……ルシファー』


『何でしょうか?』


『嫌な予感がする、そうまるであの時のような――――』



ブチッ



テレビの電源が切れるような音が白い空間で反響する_

ルシファーはログチェアに座ったまま、宙に浮いたモニターをじっと見つめた_

モニターには映っていた映像はなく、砂嵐だけが映っていた_

ルシファーが右手の指を軽く動かせば、モニターは白い空間に溶け込むように消える_



「………貴方の言っていた事はこの事ですか?」



ルシファーは眉間に皺をつくりながら呟く_

誰かに話し掛けるように_



「……ですが、もう二度とあんな事はさせません」



ルシファーは決意を胸に焼き付け、白い空間に溶け込むように消える_

黒い三日月が笑っていた_


約二ヶ月以上の放置申し訳ありません…!     別作品でも同じような事言っていた気もしますが、そこは気にせず!     二ヶ月以上放置していたにも関わらず後書きまで見てくれてありがとうございます。          次の投稿も早かったり、遅かったりしますが気長に見てくれれば嬉しいです。

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